エイドリアン・ゼッカが手がける旅館〈Azumi Setoda〉が開業。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

エイドリアン・ゼッカが手がける旅館〈Azumi Setoda〉が開業。

世界的なホテリエでアマンの創始者、エイドリアン・ゼッカの新ブランド〈Azumi〉が瀬戸内海のしまなみ海道沿い、瀬戸田に3月1日オープンする。

雪見障子から坪庭を眺める。客室は全22室、3タイプ’50平米〜メゾネット70平米)。
国産の杉やヒノキが使われた客室。窓際には庭から続く石張りの縁側。ベッドボートはデスクになる。低めのマットレスから庭と視線がつながる。
バスルームはベッドルームと障子で仕切られる。
浴室の湯船はヒノキで全室同サイズ。客室全体にヒノキの香りが漂う。
エイドリアン・ゼッカが手掛ける初の旅館〈Azumi Setoda〉がオープンする。尾道と今治を結ぶしまなみ海道は、サイクリストの聖地と知られており、瀬戸田はその中央にある生口島(いくちじま)に位置。古くから海洋交通の要所として栄え、穏やかな海と柑橘類にあふれる美しい島である。

ゼッカ氏が日本で暮らしていた時のお気に入り旅館は都会の喧騒から離れた隠れ家のようであったという。
右が〈Azumi Setoda〉、左は銭湯に宿泊施設を併設した〈yubune〉。ともに3月1日オープン。
ダイニングエリア。以前の建物の梁がそのまま残されている。2階はラウンジスペース。
エントランス入ってすぐのフロントデスクのあるス空間は土間であったところ。
客室のプライバシーを守るために庭の周囲に鞠垣をめぐらせた。平安時代に神事であった蹴鞠(けまり)のための垣根で4隅に決められた樹木が植えられている。
〈Azumi Setoda〉は築140年、塩田業を営んでいた豪商の邸宅〈旧堀内邸〉を受け継いだ改修棟と22の客室を有する新築棟から成る。京都を拠点に数寄屋建築を主とする六角屋、三浦史朗が建築デザインを監修した。

木や石、土といった自然の生きた素材と瀬戸田の潮風や日差しなどが、よいバランスで呼応するように設計され、敷地内の庭園が視線だけでなく、それらの調整役として重要な役割を果たしている。
旧堀内邸の蔵や神棚に収蔵されていたものが展示されるコーナーも。
常緑樹の多い庭はそのまま残されている。
茶室のあった場所はあずまやに。宿泊者が使える多目的スペース。
左が改修棟、右が新築棟で通路から鞠垣で囲まれた庭に植えられた松を望む。
「旅館の最も需要な要素は、主(あるじ)とその家族が、ゲストをまるで家に招待しているように感じさせるような。心からのおもてなしを提供することです。自宅の延長にあるものとも捉えられるような時間が流れ、極めて家族的でありながら、整っていてプライバシーを確保できる場所」とゼッカ氏は言う。

新ブランド〈Azumi〉は独自の旅館の概念で、アマンで表現してきた贅沢さとは異なる豊かさを表現している。

「場所のラグジュアリーさを追求するのではなく、家庭的なおもてなしの心と、地域との共感を生む豊かさを最優先して追求しています」(エイドリアン・ゼッカ)

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