TRAVEL
“自然” で選ぶ、訪れたい日本の聖地。【海・川・池編】
『カーサ ブルータス』2020年1月号より
December 31, 2019 | Travel, Culture | IN EVERYWHERE | photo_Noriko Yoshimura text_Mako Yamato
山、岩、森、木、池、海、川、島。日本の神様はどこにでも宿ります。自然の中に聖性を感じ、あらゆるものに神を見出す。日本古来の信仰の形は、とてもシンプルでおおらかです。自然と深く結びついた “聖地” をご紹介します。
【海】志賀海神社(福岡|福岡)
・玄海灘に臨む要所、志賀島に鎮座する海神の総本社。
海と密接な関係を持つ神社は多く、海上に浮かぶ嚴島神社や、沖ノ島を持つ宗像大社など、その形もさまざまだ。玄界灘に挑む海上交通の要所とされてきた福岡県志賀島にある志賀海神社は、古くより「海神の総本社」といわれ、海上交通の安全や海産物の恵みをもたらすとして崇められてきた。右写真は遥拝所で、鳥居の奥には一面の玄界灘が広がる。
【川】丹生川上神社(奈良|吉野)
・高見川の清流とともに佇む、3つの社からなる神社。
川と関係の深い神社もある。奈良の丹生川上神社は上社・中社・下社に分かれているが、いずれも水を司る神である水神をお祀りしている。中でも一番山奥に位置する中社の目の前には美しく透き通った高見川が流れており、徒歩5分ほどの距離には紺碧の深い淵をなす夢渕と呼ばれる場所がある。その近くには龍神を祀った東の滝(写真)も流れている。
【池】穂高神社 奥宮(長野|上高地)
・透明感あふれる水面に澄んだ空が映り、静寂が漂う。
水面に万物を映す池も信仰の対象だった。北アルプス明神岳の麓に祀られる穂高神社の奥宮はその代表格。境内にある明神池は一之池と二之池からなる。梓川の古い流路に明神岳からの湧水がたまってできた池で、山に天降った神の恵みの清水と伝えられる。鏡池とも称され、常に伏流水が湧き出るため冬でも全面凍結することがない。
・玄海灘に臨む要所、志賀島に鎮座する海神の総本社。
海と密接な関係を持つ神社は多く、海上に浮かぶ嚴島神社や、沖ノ島を持つ宗像大社など、その形もさまざまだ。玄界灘に挑む海上交通の要所とされてきた福岡県志賀島にある志賀海神社は、古くより「海神の総本社」といわれ、海上交通の安全や海産物の恵みをもたらすとして崇められてきた。右写真は遥拝所で、鳥居の奥には一面の玄界灘が広がる。
【川】丹生川上神社(奈良|吉野)
・高見川の清流とともに佇む、3つの社からなる神社。
川と関係の深い神社もある。奈良の丹生川上神社は上社・中社・下社に分かれているが、いずれも水を司る神である水神をお祀りしている。中でも一番山奥に位置する中社の目の前には美しく透き通った高見川が流れており、徒歩5分ほどの距離には紺碧の深い淵をなす夢渕と呼ばれる場所がある。その近くには龍神を祀った東の滝(写真)も流れている。
【池】穂高神社 奥宮(長野|上高地)
・透明感あふれる水面に澄んだ空が映り、静寂が漂う。
水面に万物を映す池も信仰の対象だった。北アルプス明神岳の麓に祀られる穂高神社の奥宮はその代表格。境内にある明神池は一之池と二之池からなる。梓川の古い流路に明神岳からの湧水がたまってできた池で、山に天降った神の恵みの清水と伝えられる。鏡池とも称され、常に伏流水が湧き出るため冬でも全面凍結することがない。