藤原ヒロシが巡る、ジョージアのビックリ建築とファッション。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

藤原ヒロシが巡る、ジョージアのビックリ建築とファッション。

ジョージア(旧グルジア)の首都トビリシで行われているトビリシ・ファッションウィーク。メルセデス・ベンツがスポンサーの同イベントに藤原ヒロシがゲストとして招待されたのは2018年秋のこと。その滞在をきっかけにトビリシという街、ジョージアという国に一気に興味を持った彼に同行して、その魅力を案内してもらうことになった。

●MIDDLE OF NOWHERE

「ジョージアと言っても、その国の場所を正確にイメージできる人は多くないように思うんです。まさにミドル・オブ・ノーウェアという感じ」(藤原ヒロシ)

おおまかに地理的な説明を加えると、ジョージアは黒海とカスピ海に挟まれた場所に位置し、北にはコーカサス山脈が連なる。トルコの北に位置し、アゼルバイジャンとも国境を有する。ロシアの南端、ヨーロッパの東端、そしてアジアの西端ともいえそうなこの場所に立っていると、まさに“ミドル・オブ・ノーウェア”としか言い表せない。
トビリシ市内を一望することの出来るナリカラ砦にはケーブルカーで登れる。
旧市街地で目を引くのは、レンガで作られた公衆のハマム(公衆浴場/Abano Street, Tbilisi)だ。
トビリシ市内から少し離れると、一気に牧歌的な高原が広がる。
トビリシ市内を一望することの出来るナリカラ砦にはケーブルカーで登れる。
旧市街地で目を引くのは、レンガで作られた公衆のハマム(公衆浴場/Abano Street, Tbilisi)だ。
トビリシ市内から少し離れると、一気に牧歌的な高原が広がる。

●“デムナ”以降で注目されるトビリシのファッション

螺旋状のガレージをランウェイにした〈DALOOD〉のショー。
地理的環境とその複雑な歴史のせいもあって、文化的にもあらゆるものがカオティックに混在している印象があるジョージア。旧ソ連から独立して資本主義の波が押し寄せる中、ファッションもユニークな発展をしてきたようだ。街に点在するセレクトショップを覗けばジョージアの若いブランドのみならず、フランスや日本のブランドも並んでいる。物価の安いジョージアにおいては、インポートされたそれらの商品の値段は破格に高く感じられる。そして、やはりジョージア出身で一躍世界的な注目を集めた〈ヴェトモン〉や〈バレンシアガ〉のデザイナーであるデムナ・ヴァザリアの影響もあるのか、ストリート的なアプローチの洋服が数多く見られた。今回もトビリシを訪れたのはファッションウィークの時期。藤原ヒロシと一緒にいくつかのショーを見せてもらった。
空港の中、飛行機からモデルを登場させた〈ANOUK〉のショー。デムナ以降のセンスを感じる。
「トビリシ・ファッションウィークではウィメンズのブランドを中心にショーが行われていますね。地元の若いブランドが多いですが、ストリートのエネルギーを感じます。前回も見て気に入っていたのは〈シチュエーショニスト〉というブランド。いいですね。トビリシ・ファッションウィークが始まったのは5年前だそうです。ジョージア出身のデムナが〈バレンシアガ〉のディレクターになったのと同じ時期だそうですが、それは全くの偶然だそう。次回、11月のファッションウィークではメンズにもフォーカスを当てた企画があるみたいなので、今から楽しみですね」(藤原ヒロシ)

廃墟となったガレージの螺旋状のスロープをランウェイにしたり、市内から車で40分ほど離れたトビリシ空港内の飛行機整備場を使ったりと、そのプレゼンテーションの方法も力強く印象的だった。
〈シチュエーショニスタ〉のアトリエに、デザイナーのIrakli Rusadze(左)を訪ねて。
ローカルのデザイナーの服が並ぶ、オープンしたばかりのセレクトショップ。
〈シチュエーショニスタ〉のアトリエに、デザイナーのIrakli Rusadze(左)を訪ねて。
ローカルのデザイナーの服が並ぶ、オープンしたばかりのセレクトショップ。