DESIGN
家具デザイナー・藤森泰司が〈ナインアワーズ〉を内装設計。家具的な思考から導き出された空間とは?
January 3, 2023 | Design, Architecture, Travel | casabrutus.com | text_Ai Sakamoto editor_Keiko Kusano
平田晃久、芦沢啓治、成瀬・猪熊といった建築家との協働により、既存のカプセルホテルとは一線を画す滞在を提供してきた〈ナインアワーズ〉。15軒目となる東京・中央区の人形町店では、家具とインテリアが融合した心地よい空間を実現しました。
地下鉄・人形町駅から徒歩2分。下町の風情と近代的なオフィスビルが共存するエリアに、2022年11月1日、〈ナインアワーズ人形町〉がオープンした。地上8階建ての建物の内装設計を担当したのは、家具デザイナーの藤森泰司。デザインするにあたり、藤森がまず感じたのは立地のよさだったという。
「交差点の角地にあって、二面採光が可能なロケーションを活かしたデザインができないかと考えました。カプセル(スリーピングポッド)を主役にした既存のスタイルではなく、ナインアワーズのコンセプトである1h(シャワー)+7h(睡眠)+1h(身支度)という3つの基本行動をつなぐ“導線空間”をインテリアの中心にしようと思ったんです」
具体的には、接道側に生まれた、自然光が差し込むL字型の窓際スペースにロッカールームを配置。ゆるやかなカーブを描くその曲面に、テキスタイルデザイナー安東陽子による、オリジナルファブリックのカーテンをかけた。空のようにも、海のようにも見えるブルーグレーのカーテンは、周囲のビルからの視線を遮る目隠しであると同時に、心地よい“導線空間”を形作る重要なエレメントでもある。
具体的には、接道側に生まれた、自然光が差し込むL字型の窓際スペースにロッカールームを配置。ゆるやかなカーブを描くその曲面に、テキスタイルデザイナー安東陽子による、オリジナルファブリックのカーテンをかけた。空のようにも、海のようにも見えるブルーグレーのカーテンは、周囲のビルからの視線を遮る目隠しであると同時に、心地よい“導線空間”を形作る重要なエレメントでもある。
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