FOOD
船越雅代が監修した、山口の自然を映す器と食具《香積水器》の美しさ。
December 15, 2021 | Food, Culture, Design, Travel | casabrutus.com | text_Housekeeper
料理人/アーティストの船越雅代が監修し、山口の作家とともに作り上げた食具が販売される。
世界各地で料理を軸にその土地を表現する活動をし、京都でレストラン〈Farmoon〉を主宰する料理人/アーティストの船越雅代。今年の10月22日〜24日に開催された食とアートで山口を表現するイベント「Yumehaku Art & Food in RURIKOJI『Osmosis 滲透』”」では、演出・監修・空間デザイン・料理を担当した。
このイベントで使用された器と食具、《香積水器(こうしゃくすいき)》が発売中だ。《香積水器》とは、船越が2020年から山口を旅し、作家と協働して作りあげた食器たちのこと。
山口市で工房を営む伊藤太一、防府市で山口の選び抜いた土を使い陶芸を行う間鍋竹士、家具や建築デザインのほかカトラリーなどを製作する〈かしわ製作所〉、山口市「大内塗」唯一の伝統工芸士であった冨田潤二(2021年3月逝去)など、第一線で活躍する作家たちと話を重ね、「山口の自然の恵みからいただいた香りを積んで届ける」という思いを込めて制作した。
月夜の晩に行われた『Osmosis 滲透』を象徴するような、注がれた水に月を映す鉢《月鏡鉢》や、「貴」で知られる永山本家酒造場をはじめ多くの酒蔵をもつ山口の清らかな水を、渦を巻くような模様の中で美しく揺らがせる《透泉盃》など、山口の歴史と自然を取り込んだ器たちは、食卓で密やかで特別な存在感を放つ。
販売は、新山口駅にあるショップ〈SELECT YUMEHAKU〉のほか、オンラインショップでも。静なる佇まいから山口の自然を感じられる器で、『Osmosis 滲透』の世界観を体験してみてほしい。
《香積水器》《香積水器箱》
オンラインショップで予約受付中。順次発送。〈SELECT YUMEHAKU〉でも販売予定。問い合わせ:NPO法人 BEPPU PROJECT info@beppuproject.com