DESIGN
古今東西 かしゆか商店【出西窯のカップ】
『カーサ ブルータス』2021年5月号より
May 7, 2021 | Design | KASHIYUKA’s Shop of Japanese Arts and Crafts | photo_Keisuke Fukamizu hair & makeup_Masako Osuga editor_Masae Wako
日常を少し贅沢にするもの。日本の風土が感じられるもの。そんな手仕事を探して全国を巡り続ける、店主・かしゆか。今回出会ったのは、島根県出雲にある〈出西窯〉のうつわ。民藝の精神を今の暮らしに運ぶ、健康的で美しい焼き物です。
「唇に喜びはあるか」
そんな言葉から生まれたコーヒーカップが今もつくられている。そう聞いて訪ねたのが、島根県出雲の〈出西窯〉です。昭和22年、地元の青年5人が集まって開いた工房は、地域の土を使い、生活道具としての焼き物を手づくりするのがモットー。当初から、思想家の柳宗悦や陶芸家の河井寬次郎による民藝運動に大きな影響を受けたそうです。
そんな言葉から生まれたコーヒーカップが今もつくられている。そう聞いて訪ねたのが、島根県出雲の〈出西窯〉です。昭和22年、地元の青年5人が集まって開いた工房は、地域の土を使い、生活道具としての焼き物を手づくりするのがモットー。当初から、思想家の柳宗悦や陶芸家の河井寬次郎による民藝運動に大きな影響を受けたそうです。
「口にあてたときに喜びがあるか、持ちやすいか、つまり、そのうつわでコーヒーをどれだけおいしく飲めるか。それが道具としての価値。当時、そう言ってコーヒーカップづくりを指導してくださったのが、イギリスの陶芸家バーナード・リーチ先生だったそうです」
と案内してくれたのは、〈出西窯〉代表の多々納真さん。工房では現在、13人の職人さんがコーヒーカップや湯呑、ボウルなどをつくっています。轆轤は一人1台ずつ。それぞれが粘土をこね、成形し、表面を削って釉薬をかけ……とすべての仕事を行うのだとか。
と案内してくれたのは、〈出西窯〉代表の多々納真さん。工房では現在、13人の職人さんがコーヒーカップや湯呑、ボウルなどをつくっています。轆轤は一人1台ずつ。それぞれが粘土をこね、成形し、表面を削って釉薬をかけ……とすべての仕事を行うのだとか。
Loading...