フードコーディネーター長尾智子の新刊は『ティーとアペロ』。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

フードコーディネーター長尾智子の新刊は『ティーとアペロ』。

気の利いたレシピに新刊が毎度楽しみな料理家の最新刊は、お茶とお酒に合う料理集です。

フードコーディネーターの長尾智子が約1年半ぶりに新刊を出した。その名も『ティーとアペロ』。「ティー」はお茶の時間、「アペロ」はアペリティフ(食前酒)の時間のこと。

長尾の本は、出版される度に「そうそう、こんな本が欲しかった」と思わせる引力がある。『ベジマニア』では野菜好きに市民権を与えたし、『スープブック!』ではスープを主役に押し上げた。『お鍋ひとつで、できること』を購入して、タジン鍋を買う人が一気に増えた。毎日料理をする訳ではないが、おまじないのように長尾の本を家に置いておく、という人が多いというのも頷ける。

そして、今回は『ティーとアペロ』ときた。仕事の合間に一息いれてお茶をする、夕飯の前にワインを一杯飲む。そんなお茶とお酒のいい時間のためのおやつと肴料理、140のレシピ集となっている。
たとえば、お茶パーツの「ナッツの砂糖がけ」は数種類のナッツに砂糖と水と、そして白味噌(!)を入れて煮詰めたもの。カリッとした食感が楽しく、お酒にも合いそう。アペロでは、少し苦味のある葉野菜を生ハムで巻く「ハム巻き野菜」など、冷えた白ワインがすすみそうだし、まぐろに魚醤を合わせて焼く「まぐろ中落ち焼き」は考えただけでも日本酒が飲めそうだ。

時間の流れがどんどん早くなるせわしない生活の中で、「ふっと一息つける豊かなひとときは大切ですよ」と長尾が語りかけてくるような内容となっている。まさに、いま「こんな本が欲しかった」リストにまた一冊加わった。
前書きから引用する。

「おやつ作りに慣れればお菓子の世界が広がり、気の利いた酒の肴が得意になると、必ず料理が変わると信じます。(中略)お茶とお酒のいい時間があったら、今日も一日無事の証拠」

『ティーとアペロ お茶とお酒の時間 140のレシピ』

(柴田書店)
1,800円