FOOD
越後妻有の『大地の芸術祭』に米澤文雄シェフのランチ登場!
『カーサ ブルータス』2018年8月号より
July 13, 2018 | Food, Art | a wall newspaper | photo_Yuko Moriyama text_Kei Sasaki editor_Yuka Uchida
アートとガストロノミーがクロスオーバーする時代。この夏、トップシェフが手がける芸術祭のランチに注目です。
今回で7回目の開催となる『大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ』。その舞台となる越後妻有に2年前から関わり始め、今年の芸術祭ではオフィシャルツアーの料理を担当する米澤シェフ。料理人が芸術祭に関わる意味は?
Q 米澤シェフから見た越後妻有の魅力を教えてください。
自然も食材も素晴らしいですが、越後妻有の一番の財産は人。山や畑と台所がつながった、昔ながらの土地の味を知る地元のお母さんたちです。過去に3回イベントをやらせていただいていますが、いつも色々教えていただきながら、一緒に料理を作っています。
Q 印象的な食材はありますか。
山菜でしょうか。今年の春、70歳のおばあちゃんに人生で初の山菜採りに連れて行ってもらったのですが、いいものが採れる場所をちゃんと知っているんですよね。「これは来年の分だから、採っちゃだめ」と、山の摂理に従って「分けてもらう」という暮らし方にも感銘を受けました。東京の飲食店で見かけるのは春先だけですが、越後妻有では干したり塩漬けにしたりして、保存食にします。今回の料理には、春にお母さんたちと作ったフキノトウ味噌も使います。
Q 米澤シェフから見た越後妻有の魅力を教えてください。
自然も食材も素晴らしいですが、越後妻有の一番の財産は人。山や畑と台所がつながった、昔ながらの土地の味を知る地元のお母さんたちです。過去に3回イベントをやらせていただいていますが、いつも色々教えていただきながら、一緒に料理を作っています。
Q 印象的な食材はありますか。
山菜でしょうか。今年の春、70歳のおばあちゃんに人生で初の山菜採りに連れて行ってもらったのですが、いいものが採れる場所をちゃんと知っているんですよね。「これは来年の分だから、採っちゃだめ」と、山の摂理に従って「分けてもらう」という暮らし方にも感銘を受けました。東京の飲食店で見かけるのは春先だけですが、越後妻有では干したり塩漬けにしたりして、保存食にします。今回の料理には、春にお母さんたちと作ったフキノトウ味噌も使います。
Q シェフとして芸術祭に関わる意義について、どうお考えですか。
東京はミシュランの星が世界一多く、日本食は海外からも注目されています。高い食文化は日本が世界に誇るものの一つですが、その底辺を支えているのが、家庭の味だと思います。ここが抜け落ちてしまうと、食文化は継承されない。僕の料理を食べていただくということではなく、「母の味」に光を当てるということが一番の目的。料理の知識や技術から離れ、作ること、食べることはどうあるべきかを考えるいい機会でもあります。
東京はミシュランの星が世界一多く、日本食は海外からも注目されています。高い食文化は日本が世界に誇るものの一つですが、その底辺を支えているのが、家庭の味だと思います。ここが抜け落ちてしまうと、食文化は継承されない。僕の料理を食べていただくということではなく、「母の味」に光を当てるということが一番の目的。料理の知識や技術から離れ、作ること、食べることはどうあるべきかを考えるいい機会でもあります。
豪華ランチが食べられるのはこのコースです!《 カモシカぴょんぴょんコース 》
大地の芸術祭2018オフィシャルツアー カモシカぴょんぴょんコース
7月29日〜9月17日まで毎日開催。開催日の3日前までにネットで予約。参加費9,800円(案内ガイド付。ランチ・バス代含む。作品鑑賞パスポート別途必要)。TEL 0258 29 1515。
米澤文雄
よねざわふみお 都内の飲食店勤務後、2002年ニューヨークへ。3ツ星〈ジャン・ジョルジュ〉に入店、日本人初のスーシェフに。2014年の〈ジャン・ジョルジュ東京〉開業から4年シェフを務め、現在、開業準備中。