FOOD
京のおやつと箸休め|kimono。
『カーサ ブルータス』2017年12月号より
November 17, 2017 | Food | a wall newspaper | photo_Kunihiro Fukumori text_Shoko Nishimura
京都の町や暮らしに吉祥の意匠は欠かせない。着物や器に多く見られるが、洋菓子にそれをまとわせたのがこちらのプチケーキ。甘く、優しい味が8種類揃う。
愛らしい色と柄が目を引く《kimono》は1897年創業の貸衣装店に嫁いだ宮川裕子さん考案のプチケーキ。14年間京都の洋菓子店で修業を積み、4月に店をオープン。日本古来の意匠の美しさや意味を伝えたくて8柄を表現し、2口サイズのスポンジ生地にホワイトチョコレートをまとわせ、8つの味を揃えている。
例えば、連鎖や反映を表す「輪違い」はプレーン味、長寿の吉祥紋の亀甲と花菱紋を組み合わせた「亀甲花菱」は宇治産の抹茶を使い、円満と調和の吉祥紋「七宝」はあんず入り。ほかに「麻の葉」(ナッツ)、「立涌」(オレンジ)、「青海波」(白ごま)、「矢絣」(あんこ)、「束ね熨斗」(ドライフルーツ)があり、コーヒーや紅茶、緑茶とも合う和洋の味わいだ。
おやつにもいいが、コンパクトな箱詰めは小さな手土産にぴったり。帯と帯締めを思わせるパッケージが、めでたさや縁起を誘う。
例えば、連鎖や反映を表す「輪違い」はプレーン味、長寿の吉祥紋の亀甲と花菱紋を組み合わせた「亀甲花菱」は宇治産の抹茶を使い、円満と調和の吉祥紋「七宝」はあんず入り。ほかに「麻の葉」(ナッツ)、「立涌」(オレンジ)、「青海波」(白ごま)、「矢絣」(あんこ)、「束ね熨斗」(ドライフルーツ)があり、コーヒーや紅茶、緑茶とも合う和洋の味わいだ。
おやつにもいいが、コンパクトな箱詰めは小さな手土産にぴったり。帯と帯締めを思わせるパッケージが、めでたさや縁起を誘う。
マチに輪違いの紋をあしらった紙袋。
〈京纏菓子 cacoto〉
きょうまといかし カコト 店名は「菓」と「古都」を表す。《kimono》は要冷蔵。常温に置いてから食すと口溶けがよく、より美味に。取り寄せは電話で。
にしむらしょうこ
関西在住ライター。京都の老舗から新店の美味、食を取り巻く文化などを独自の目線で精力的に取材。