FOOD
ミシュラン2ツ星フレンチ〈エスキス〉が出店した姉妹店〈アジル〉。
October 17, 2016 | Food | casabrutus.com | photo_Kayoko Aoki styling & text_Taeko Terao editor_Rie Nishikawa
ミシュラン2ツ星フレンチ、銀座〈ESqUISSE(エスキス)〉の姉妹店〈ARGILE(アジル)〉が同じビルの7階に誕生。〈ESqUISSE〉とはまったく異なるコンセプトで、森をイメージした空間で提供する、新しい形のガストロノミーとは!?
鰹節ならぬ「鴨節」や味噌まで手作りするなど、日本料理の食材や技法を積極的に取り入れたフランス料理で、世界から賞賛を浴びてきた〈ESqUISSE〉。姉妹店としてオープンした〈ARGILE〉は〈ESqUISSE〉と同じ料理哲学を持ちながら、まったく異なるコンセプトを展開する。昼はコースのみだが、夜はアラカルト。一皿で完結した料理を自由に選べる。ストーリー性のあるシェフおまかせコースのみを提供するレストランではできない、新しい創造の場なのである。
〈ESqUISSE〉が白を基調とし、明るい南仏をイメージしたインテリアで繊細な料理を提供しているのに対し、こちらは流木を用いて深い森を表現した空間で、夜は2〜4皿で満腹となるアラカルトでゲストをもてなす。羊、牛などが食む草や野菜、陶器などを生みだす「泥や粘土」という意味をもつ店名にも、根源的な力強さをもつ料理を出すレストランであるというメッセージを込める。
村島輝樹シェフは〈ESqUISSE〉オープン時から、エグゼクティブ・シェフ リオネル ベカさんの下でシェフ ド キュイジーヌとして腕を振るいつつ、毎朝、築地に通って魚を仕入れてもきた。有名寿司・割烹店御用達の仲卸と信頼関係を築き上げ、目利きのレベルが非常に高い。ここに来たら、ぜひ、魚料理をオーダーして欲しい。
赤イカのスイートスポットは皮の下にある。その部分を舌で感じやすいよう、細かく飾り包丁を入れてソテーし、ミルキーでねっとりした食感のブラータチーズと合わせた「赤イカのプランチャ ブラータチーズ ピーマンのロースト」。炭の上で余分な脂を落としながら焼く、日本料理とは異なる、フランス料理目線で脂控えめの甘鯛をチョイス。昆布だしでマリネしてから焼き上げた「甘鯛 バターナッツ 銀杏」は皮が香ばしく、身を噛みしめると旨みが染み出す。
Loading...
Loading...