アジアNo.1パティシエに輝いた〈été〉の庄司夏子が、村上隆とコラボレーション! | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

アジアNo.1パティシエに輝いた〈été〉の庄司夏子が、村上隆とコラボレーション!

入手困難なタルトケーキが話題を呼んでいる〈été(エテ)〉の庄司夏子が、「アジアのベストレストラン50」で「ペストリーシェフ賞」を受賞! 人呼んで“幻のスイーツ”、その実現に至るまでの経緯とは? さらに3月28日から発売する、村上隆がオーナーを務める〈バー・ジンガロ〉とのコラボスイーツについても聞きました。

“幻のケーキ”と名高い《フルール・ド・エテ(マンゴー》。上質な紙でできた黒い箱に、ばらの花のようにカットされたマンゴーがジュエリーのように美しく並ぶ。1台約1万円だが、予約できるのは数ヶ月先だ。
一度は食べてみたいタルトケーキは、サブレクッキーをベースにカスタードを重ね、ばらの花びらのようにスライスした〈白銀の太陽〉ブランドの北海道産マンゴーで作られている。この構造は庄司が手がけるすべてのケーキに共通している。
季節のタルトケーキ《フルール・ド・エテ(桜コレクション: いちご)》15,000円。
「世界のベストレストラン50」のアジア版で、最高峰のパティシエを決める、ヴァローナ社の「アジアのベストペストリーシェフ賞」。3月24日に発表された今年の受賞者は、入手困難な幻のタルトケーキで話題を呼んでいる〈été〉の庄司夏子だ。

華々しい活躍ぶりの彼女だが、その成功は彼女の努力に裏付けられている。高校時代からレストランで働いていた彼女は、〈カンテサンス〉から独立した川手寛康シェフの〈フロリレージュ〉にて、オープニングスタッフを勤める。今でこそ考えられないが、当時は父を看取れなかったほど料理に心血を注いでいたという。時代を担うシェフが集まる人気店で、人生の半分以上を費やして料理人の経験を積んだ庄司は、2014年、弱冠24歳にして独立を果たした。翌年オープンした一日一組限定のフレンチレストラン〈été〉は、世界の名だたる著名人が来店し、たちまち注目を集めた。
〈été〉の庄司夏子。2020年度「アジアのベストペストリーシェフ賞」の受賞トロフィーとともに。
独立した当時を振り返り、庄司はこう語る。

「命をかけてやろうと、生命保険に入って覚悟を決めました。当時まだ若く女性ということもあって、大したお金が借りられず、最初は受注販売できるケーキ作りをやることに。いち早く売れないと、という思いがありました。その時はシグネチャーケーキである《フルール・ド・エテ》のマンゴーだけを作っていました。最初の3ヶ月は全然売れなくて、お店の家賃をぎりぎりで支払っている状態でしたね。ブレイクのきっかけは、SMAPの解散報道があった頃に『SmaSTATION!!』で紹介されたこと。こんなケーキ見たことない!と話題が広がっていきました」

ファッションやアートにも造詣が深い庄司は、ケーキやパッケージのデザインはもちろん、ブランディングの面でもそれらを取り入れてファンを獲得してきた。

「成功しているハイブランドを見てもわかるように、パッケージの紙質ひとつで人に差し上げたくなるかどうかが決まると思うんです。実際、〈été〉のシンプルなブラックのケーキボックスは、〈セリーヌ〉のラゲージコレクションにインスパイアされました。料理はファッションショーと同じだと思っていて、私は『コレクション』と呼んでいます。SNSで実際に出す料理を公開しているとよく驚かれますが、写真を見て、一人でも多く店に来たいと思ってもらうことが大切だと思っています」
〈été〉のマンゴーのばらにレインボーに輝く村上フラワーが添えられている。
《フルール・ド・エテ(マンゴー)》22,000円。
シルバーのロゴがきらめく《ショコラ》のパッケージを開けると、ジュエリーのようなショコラがお花モチーフをまとって目に飛び込んでくる。
《ショコラ》9粒入り。5,800円。庄司が一番好きなナッツの香りをまとった味わい。
そして、今回、庄司がずっと夢だったという村上隆とのコラボレーションが実現した。「This is my dream come true」と名付けたこのプロジェクトで登場するのは、〈été〉のシグネチャーケーキ《フルール・ド・エテ (マンゴー)》の上に、村上アートのシンボルである“お花”のカラフルな飴細工を配したモニュメンタルな逸品だ。さらにもう一つ、村上の“お花”モチーフをまとった艶やかなショコラも発売。3月28日から購入可能で、28日、29日に購入した方へは、庄司が直接受け渡しを行うという。

中学生の頃、街中で村上が手がけたルイ・ヴィトンのショーウィンドウを見て以来、村上とのコラボを夢見ていたという庄司。今回のコラボに漕ぎ着けた経緯を聞いてみた。

「〈トランジットジェネラルオフィス〉さんが村上さんとよく仕事しているのを知っていたので、仲良くなりたくて、イベントで声をかけて〈été〉に来てもらいました。そこで〈GINZA SIX〉で〈été〉のお客さん向けにイベントをやらないかと誘ってもらったんです。Q&A形式のトークショーをあったのですが、そのとき、待ちに待った質問『次に一緒に仕事がしたいのは誰?』と聞いてくれました(笑)。『村上隆さんと仕事がしたい』とみんなの前で言って、そのおかげで話が進みましたね。

ある日村上さんが〈été〉にいらしてくださることになったので、私は絶対にコラボを決めたくて、今回のケーキを勝手に箱まで作って待ってたんです。前菜を食べた村上さんは、突然立ち上がり『これは美味い!鳴り止まない拍手!』と手を叩きながら大絶賛。デザートですかさずこのケーキを出したら、これはやられた、本腰入れてやろうということで、ケーキの商品化が決まりました」

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