FOOD
彩り豊かな野菜を食べる南イタリア料理〈トラットリア ピエトラ ビアンカ〉|寺尾妙子のNEWSなレストラン
March 29, 2020 | Food | casabrutus.com | photo_Kayoko Aoki text_Taeko Terao editor_Rie Nishikawa
プーリアの郷土料理を中心に南イタリアの味を提供する〈トラットリア ピエトラ ビアンカ〉では前菜からメインまで、鮮やかな産地直送の野菜が色を添える。
ブーツのような形をしたイタリアのかかとあたり、プーリア州の郷土料理を中心に南イタリア料理を出す麹町の〈Trattoria Pietra Bianca(トラットリア ピエトラ ビアンカ)〉。どのお皿も色鮮やか! 前菜からメインまで、有機無農薬の野菜がたっぷり添えられ、登場した瞬間にテーブルが華やぐ。
イタリアで長年ミシュラン3ツ星を獲得している〈エノテーカ ピンキオーリ〉東京店の系列店を皮切りに、イタリアン一筋のシェフ、本間道夫は言う。
「お店をオープンする前にイタリア各地を回ったんですが、改めて南イタリア、それもプーリアの料理にすごく惹かれてしまって。空と土と海があって、野菜やフルーツ、魚が抜群! 素材がいいのでそんなに手を加えなくてもおいしいんです。そんな料理を再現するために、特に気に入った生産者さんの素材を扱っています」
イタリアで長年ミシュラン3ツ星を獲得している〈エノテーカ ピンキオーリ〉東京店の系列店を皮切りに、イタリアン一筋のシェフ、本間道夫は言う。
「お店をオープンする前にイタリア各地を回ったんですが、改めて南イタリア、それもプーリアの料理にすごく惹かれてしまって。空と土と海があって、野菜やフルーツ、魚が抜群! 素材がいいのでそんなに手を加えなくてもおいしいんです。そんな料理を再現するために、特に気に入った生産者さんの素材を扱っています」
選び抜いた有機無農薬野菜は、世界各国の野菜を年間150種類も育てている千葉・四街道の農家〈キレド〉から直送で送られてくるものが中心。大きさも形もバラバラ、泥つきの新鮮なものが日々、届く。
バターソテーした黄カブ、茹でた緑のスティックセニョール、炭火で炙った紫の茎が深緑の葉に映えるプチヴェールなど。甘さや苦味など、素材の個性を引き出すために、さまざまな方法で調理した野菜の盛合わせはこの店を代表する前菜だ。乾燥空豆をプレディファーべのピュレをつけて食べるのがプーリア流。
「現地では使う野菜は1、2種類。こんなに彩りよく何種類も盛り合わせるのは、うちならではのスタイルです」(本間)。
バターソテーした黄カブ、茹でた緑のスティックセニョール、炭火で炙った紫の茎が深緑の葉に映えるプチヴェールなど。甘さや苦味など、素材の個性を引き出すために、さまざまな方法で調理した野菜の盛合わせはこの店を代表する前菜だ。乾燥空豆をプレディファーべのピュレをつけて食べるのがプーリア流。
「現地では使う野菜は1、2種類。こんなに彩りよく何種類も盛り合わせるのは、うちならではのスタイルです」(本間)。
季節でメニューが変わる、有機野菜を使ったパスタもご覧の通りの鮮やかさ。ビーツペーストを絡ませたスパゲッティやクタクタに煮たちぢみ菜菜花のソースから放たれる、鮮烈な風味にいっそう、食欲が刺激される。
もうひとつの柱は三重・尾鷲港から直接届く鮮魚をはじめとする、魚介のメニュー。なかでも星つきの寿司店がこぞって扱うマグロの仲卸〈やま幸〉から仕入れた本マグロの炭火焼は、ぜひ味わってほしい。部位は火を通しておいしくなる、尻尾の部分を使っている。レアに仕上げた赤身はさっぱり。サシが強めの部位はスジのゼラチン質が溶けてとろりとして、絶品。さらにここでもザーサイの花芽や鬼おろしにした紅芯大根など、野菜の色味や風味が印象に残る。
支配人、小髙淳が本間とともに試飲して選んだ68種類のプーリア産ワインを相棒に、野菜たっぷりのプーリア料理で季節の恵みを感じたい。
支配人、小髙淳が本間とともに試飲して選んだ68種類のプーリア産ワインを相棒に、野菜たっぷりのプーリア料理で季節の恵みを感じたい。
〈Trattoria Pietra Bianca(トラットリア ピエトラ ビアンカ)〉
東京都千代田区六番町3-1 玉柳ビル2F TEL 03 6261 4568。11時30分〜14時30分LO、18時〜22時LO。日曜・祝日休。ランチ1,300円〜。夜はコペルト550円(お替わり自由の自家製パン)、前菜1,320円〜、パスタ1,320円〜、メイン2,750円〜、コース6,050円。ワインはグラス600円〜、ボトル3,300円〜(以上、税込)。
illustration Yoshifumi Takeda
寺尾妙子
てらお たえこ 食ライターとして雑誌やWEBで執筆。好きな食材はごはん、じゃがいも、トリュフ。現在、趣味の茶の湯に邁進中。