DESIGN
ニューライトポタリーの新スペースに見る、光の技。
『カーサ ブルータス』2019年1月号より
December 12, 2018 | Design, Travel | a wall newspaper | photo_Kiyoshi Nishioka text_Takahiro Tsuchida
近年、インテリア界の目利きがこぞって注目するNEW LIGHT POTTERYのギャラリーが奈良に誕生。
建築家やインテリアデザイナーと数多くコラボレーションして、話題の店舗の照明計画を次々に手がけている〈ニューライトポタリー〉。自ら製品化するランプの人気も高い、注目の照明デザインスタジオだ。彼らの新しいギャラリーが、奈良の平城京跡に近いエリアに最近完成した。
築50年ほどの木造家屋をリノベーションした空間は、1階と2階にこれまで発表してきたランプを展示。吹き抜けの1階は、可動式のパネルにペンダントランプを設置し、広さを生かして光の魅力を伝える。コンテンポラリーからヴィンテージまで、独特の視点で選ばれた家具との調和にも、彼らの世界観が表現されている。
2階では、グリーンを混ぜた濃いグレーで壁面と天井を塗装し、部分的に和紙を貼って仕上げた。空間における光のイメージから照明のデザインを発想するのが、ニューライトポタリーのアプローチ。フォルムが主張しないランプが多いのも、それが理由だ。この場所では、そんな空間と光のもたらす効果を実感できる。照明が壁に作る明暗を生かすように配置したり、天井に真鍮のバーを渡してペンダントランプを吊すなど、多様なテクニックも参考になる。
「民家をギャラリーにしたのは、普通の住宅で照明を使うシーンが想像しやすいから。照明がちゃんと見えることに徹した空間です」とニューライトポタリーのふたり。ロケーションも心地よく、奈良の新名所になるのは確実だ。
「民家をギャラリーにしたのは、普通の住宅で照明を使うシーンが想像しやすいから。照明がちゃんと見えることに徹した空間です」とニューライトポタリーのふたり。ロケーションも心地よく、奈良の新名所になるのは確実だ。
平城京跡に近く、最寄りの近鉄大和西大寺駅は奈良、京都、大阪の各駅からアクセス良好。〈NEW LIGHT POTTERY〉奈良県奈良市二条大路南5-1-40 TEL 0742 31 5305。11時〜18時。日曜・祝日休。