現代に蘇った、ブルーノ・タウトによる幻の椅子。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

現代に蘇った、ブルーノ・タウトによる幻の椅子。

ブルーノ・タウトが1935年に試作した「緑の椅子」が、3Dスキャンとモデリングという最新の技術によって、見事に復刻された。

1933年から3年半にわたり来日。柳宗悦やドイツ文学者の篠田英雄たちと交流を重ねるなかで、日本の伝統や独自の美意識を見出していったドイツ人建築家、ブルーノ・タウト。東北で工芸指導にあたった後に、滞在した少林山達磨寺(群馬県高崎市)でも、さまざまな家具の試作を行なっていたという。

そこでデザインされた家具の一つ《緑の椅子》は、スレンダーで華奢な立ち姿、反りながら上にすっと伸びる後ろ脚という特徴的なフォルム。魅力的なアイテムながら、当時の技術では製品化することが難しかったという。

80年以上の時を経て、少林山達磨寺に残されていたプロトタイプを元に、3Dスキャニング&モデリングの技術を駆使し、復刻に挑んだ。山形の家具メーカー、天童木工が技術協力を行い、同社が得意とする不等厚成形技術(厚みを変えながら高周波で合板を接着する技術)を応用している。
1935年にデザインされたオリジナルモデル。
復刻版。
1935年にデザインされたオリジナルモデル。
復刻版。
製品は今後少林山達磨寺より販売予定だが、それに先駆けて、緑の椅子の復刻の過程をまとめた一冊『ブルーノ・タウトの緑の椅子 ─1脚の椅子の復刻、量産化のプロセス─』を発刊した。
『ブルーノ・タウトの緑の椅子 ─1脚の椅子の復刻、量産化のプロセス─』
ハードカバー、 112ページ、A5変形、2,400円
発行元=丸善出版

天童木工 広報窓口 TEL 0120 24 0401。
少林山達磨寺 TEL 027 322 8800。