DESIGN
デザインみやげ #08 井上隆夫のチューリップ
April 28, 2018 | Design | casabrutus.com | photo_Naoki Seo styling_Yumi Nakata text & editor_Wakako Miyake
花が近くにあると心が落ち着き、優しい気持ちになってくる。その花のもっとも美しい盛りを透明のキューブに閉じ込めて、永遠を作り出した井上隆夫の作品。毎日時間に追われ、ストレスを感じているだろう友人に、詩的かつロマンチックな花を贈る。
映画のみならず、1,000本以上のCMを撮ってきたシネマトグラファー井上隆夫が作り出す、チューリップの花をアクリルキューブに閉じ込めた作品。これに先駆け2014年に井上が生み出した、タンポポの綿毛を閉じ込めた《TAMPOPO》は、同年、ニューヨークのMoMAでベストセラーとなった作品として記録されている。倉俣史朗が1988年にデザインした造花のバラの花を散りばめたアクリルの椅子《ミス・ブランチ》を彷彿とさせるが、《TAMPOPO》もまた、倉俣作品を製作していたアクリル職人・斎藤正春とともに作り出したものだ。斎藤が引退した後は、井上自身が製作。光を操りながら、生命の瞬間を閉じ込める。見て愛でるだけではない、永遠や刹那を想像して楽しむ物語性も併せ持つ、アート作品である。
《TAMPOPO》に続いて井上が閉じ込めたのはチューリップ。花も葉もシンプルで、蕾から咲き終わりまでの変化もダイナミック。ヨーロッパでは17世紀、チューリップ・バブルとも呼ばれる大ブームをもたらし、日本でも1932年に発表された唱歌『チューリップ』で「咲いた、咲いた……」と歌われるように、多くの人に親しみ深い花である。そのちょうど美しい盛りをとらえたのが、こちら。生花のため1点1点異なる唯一の作品でもある。3〜5月が開花時期となるチューリップの花言葉は「思いやり」。眺めていると不思議に緊張感がほぐれていくようで、デスクの上に置いていろいろな角度から観察したくなる。毎日が忙しく、ストレスをためていそうな友人に、ふと一息ついて穏やかな気持ちを取り戻すためのアイテムとしてプレゼントしたい。
《TAMPOPO》に続いて井上が閉じ込めたのはチューリップ。花も葉もシンプルで、蕾から咲き終わりまでの変化もダイナミック。ヨーロッパでは17世紀、チューリップ・バブルとも呼ばれる大ブームをもたらし、日本でも1932年に発表された唱歌『チューリップ』で「咲いた、咲いた……」と歌われるように、多くの人に親しみ深い花である。そのちょうど美しい盛りをとらえたのが、こちら。生花のため1点1点異なる唯一の作品でもある。3〜5月が開花時期となるチューリップの花言葉は「思いやり」。眺めていると不思議に緊張感がほぐれていくようで、デスクの上に置いていろいろな角度から観察したくなる。毎日が忙しく、ストレスをためていそうな友人に、ふと一息ついて穏やかな気持ちを取り戻すためのアイテムとしてプレゼントしたい。
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