小山薫堂が未来の銭湯をデザイン!? 大人も楽しめるレゴ ブロックの遊びかた。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

小山薫堂が未来の銭湯をデザイン!? 大人も楽しめるレゴ ブロックの遊びかた。

デンマーク発のレゴ ブロック。小さくカラフルなピースを組み合わせていくことで、無限に様々なかたちを生み出すことができる玩具だ。今回、構成作家の小山薫堂さんにレゴ ブロックの“リビルド(=創り変え)”を依頼。小山さんが創り出したのは、未来の銭湯だった。

小山薫堂さんの事務所で今回制作したレゴ ブロック作品とともに。
「こんなに夢中になったのは久しぶり。ひょっとしたら仕事をするよりも夢中になっていたかもしれない」と語るのは構成作家の小山薫堂さん。

セットとして販売されている製品には組立説明書がついていて、その通りに組み立てることはもちろん、自由な発想でオリジナルの作品を作ることもできる。今回、小山さんに組立説明書通りに作られたレゴ ブロックの“リビルド(=創り変え)”を依頼し、新しい世界を作ってもらった。使用したセットは、レゴ ブロックのレゴ アーキテクチャ「東京」、レゴ シティ「ホリデーキャンピングカー」、レゴ シティ「タウンセンター」の3つとフリーパーツである。

「最初にそれぞれのセットが完成された状態を見せていただいたんですが、一番わくわくしたのがそれを壊すとき。最初は罪悪感があったので、少しずつ原形を留めたまま壊していったんですが、いつの間にかカラフルな山みたいになっていて。バラバラになったパーツの山から目当てのパーツを探して組み立てていく面白さがありました」と小山さん。
完成した未来の銭湯を見る小山薫堂さん。
大阪万博にあった人間洗濯機をイメージした未来の自動洗浄機。
小さなパーツはバラバラとお湯に見立てている。
一旦完成されたものをバラバラに壊し、パーツだけになった状態で改めて考える。小山さんが最初に目を付けたのは「富士山」だった。これをよく見せる場所とはどういうところなのか、手を動かしながら考えたという。

小山さんは言う。「富士山を活かした空間を作りたいなと思いながらパーツを触っていたら、ふと銭湯のペンキ絵が思い浮かびました。入り口から入って一番奥にドーンと富士山が見えるような空間にしようと。銭湯にしようと思いながらパーツを見ていると、赤と青のパーツはカランに使えるとか、タイヤは桶みたいだなとどんどんアイデアが湧いてきました」

キャンピングカーはサウナに、洗車場のクリアなパーツは鏡に、クレーンのパーツはみんなで使うシェアシャンプー……。小山さんの想像はどんどん広がっていった。
未来の銭湯の全体像。右下が入り口になっている。
未来の銭湯を上から見たところ。
「こんなに夢中になって組み立てたのは本当に久しぶりの体験でした。“夢中は努力に勝る”という言葉があります。努力ってちょっと嫌々ながらやっている感じがしますが、夢中って時間も忘れてただ没頭してしまうことで努力よりも尊い。レゴは『夢中力』を鍛えてくれる道具なのだなと思いました。夢中になって何かひとつのことに向かっていくことと、それが完成した時の喜びがある。まさにクリエイティブな時間でした」と小山さん。
富士山を銭湯でお馴染みの壁画に見立てた。
キャンピングカーを利用したサウナ。
未来の銭湯にある自動洗浄機。
鏡は洗車場パーツにあったものを使用。
洗車場にあったパーツを打たせ湯に見立てた。
また、複数のパーツから新しいかたちを生み出すプロセスで「見立て力」が鍛えられると小山さんは言う。

「お湯に細かいパーツを使ったのですが、実は僕以外にも今回のリビルドにチャレンジした男の子のムービーの中で、小さなパーツを“波”だと言っていたことに感動して真似させてもらったんです。パーツを見ながら想像することは『見立て』の感覚に近いですね。空間の仕切りに使ったのは元はビルの外壁だったんですが、和っぽい柄にも見えてきたので使いました。また、洗車場にあったパーツを打たせ湯に見立てたりもしています。やっていくうちにだんだんと解像度が上がってきて、単なるパーツが違うものに見えてくる」

手を動かし頭を使いながら4時間半、夢中になって完成した「未来の銭湯」。組み立ててみて、改めて感じたこと、そして未来に対する思いを最後に伺った。

「今回こんなに集中してレゴ ブロック遊びに取り組んで、改めて自分はディテール、非常に細かい部分にこだわるのだなということがわかりました。全体のバランスとかもすごく気になる。パーツには限りがあるので、その中からいかにして組み立てていくかということを考えなければなりません。それがきっちりハマったときの快感はひとしおですよね。また、銭湯は小さな頃から遊び場であり、初めて家族以外の人と触れ合った社会でもありました。知らない人と会話をしたり、番台のおばあちゃんと仲良くなったり。未来の銭湯でも、そういうコミュニケーションの場としての機能は残したいですね」

「夢中力」と「見立て力」楽しみながら学びと想像力を得られるレゴ ブロック。一人で作るのも面白いが、複数人でチームになって作るのもまた違った楽しみが得られるだろう。

「社員研修にも使えそうですね。みんなで何をつくるか構想して、パーツを検討し、役割を決めて、コミュニケーションをとりながらものをつくる。そして作ったものを見せ合って相手の意見を聞き、尊重するという」

実際に社員研修でレゴビルドを取り入れている企業も少なくない。大人のクリエイティブな脳も刺激し、手を動かしながら遊び学ぶことのできるレゴ ブロック。まだまだ可能性は広がりそうだ。
Rebuild the World ― 創造力が、世界を変える | 小山 薫堂さん
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