和田誠の仕事、いくつ知っていますか? | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

和田誠の仕事、いくつ知っていますか?

『カーサ ブルータス』2021年11月号より

広告からアニメーション、さらには映画監督まで。知られざる和田誠の世界に触れる展覧会が始まっています。

『週刊文春』表紙(2017)。『週刊文春』の表紙イラストは1977年から2017年まで、計2,000号分を描いた。本展ではその2,000号すべてを一挙展示。©️Wada Makoto 
個展『JAZZ』より《デューク・エリントン》(1992)。著名人の似顔絵だけでなく、学生時代に描いた先生の似顔絵なども公開。©️Wada Makoto
『ダイアルAを回せ』装丁(2007)。丸谷才一の著作をはじめとする装丁の仕事でも知られる和田。日本の作家だけでなく、海外小説の装丁も担当した。©️Wada Makoto
『夜のマルグリット』ポスター(1957)。和田は多摩美術大学在学中に、このポスターで「日本宣伝美術会賞」を受賞。©️Wada Makoto
イラストレーター、グラフィックデザイナーとして60年以上にわたり活躍した和田誠の展覧会『和田誠展』が、10月9日より〈東京オペラシティ アートギャラリー〉にて開催される。ライフワークとなった『週刊文春』の表紙イラストや、たばこ《ハイライト》のパッケージデザインなどで知られる和田だが、それは彼の作品のほんの一部。本展では「知っているようで知らなかった」をテーマに、30ものトピックで和田の活動の軌跡を辿っていく。

30のテーマは、「ライトパブリシティの時代」「アニメーション」「草月アートセンター」「映画監督」……などなど、ジャンルも時代も多岐にわたる。例えば「ライトパブリシティの時代」では、多摩美術大学卒業後に入社した広告制作会社〈ライトパブリシティ〉在籍時代に手がけた広告の仕事を多数展示。《ハイライト》のパッケージもその1つだが、他にもたばこ《ピース》やキヤノンの広告など、初期の仕事の数々を貴重な資料とともに紹介する。
『快盗ルビイ』映画ポスター(1988)。大の映画好きであった和田には監督としての顔も。©️Wada Makoto
〈新宿日活名画座〉ポスター(1959)。自身が幼少期から通った馴染みの映画館ということもあり、約9年間無償で描いた。©️Wada Makoto
『草月ミュージック・イン 第18回』ポスター(1962)。できたばかりの〈草月アートセンター〉のイベント用ポスターを制作。これをきっかけに、植草甚一などの文化人とも広く交流した。©️Wada Makoto
《ピース》雑誌広告(1960s)。ライトパブリシティ時代の代表的な仕事の1つ。©️Wada Makoto
『マザー・グース 1』表紙(1984)。「マザー・グース」シリーズの挿絵を担当した。©️Wada Makoto
アニメーションも、広くは知られていないジャンルの1つ。今も続くNHKの番組『みんなのうた』。1961年に始まった当番組の、第1回のアニメーションを手がけたのは和田だった。子どもたちに向けた作品は他にも多くあり、児童書のために描いたイラストレーションや、谷川俊太郎とともに作った『マザー・グース』の本なども、各トピックで紹介していく。

中には、映画好きで知られる和田の一面が見えるトピックも。「日活名画座」では、ライトパブリシティ時代に約9年間描き続けた映画ポスターを展示する。「映画監督」のトピックでは、80年代にメガホンを取った『麻雀放浪記』『怪盗ルビイ』といった作品の、脚本や絵コンテなどの資料が公開となる。

まだまだ尽きない和田誠の世界。その全容は、ぜひ実際に展覧会へ足を運んで確かめてみてほしい。
©️Wada Makoto photo_YOSHIDA Hiroko

和田 誠

わだまこと 1936年大阪府生まれ。多摩美術大学図案科を卒業の後、広告制作会社〈ライトパブリシティ〉へ入社。その後1968年に独立。イラストレーターとして雑誌表紙、装丁、広告などを手がける他、エッセイ、映画監督、作詞・作曲など、多方面で活躍。2019年永眠。
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