ノーム・アーキテクツが語る〈カリモクケーススタディ〉|〈カリモク家具〉の新しい木の家具 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

ノーム・アーキテクツが語る〈カリモクケーススタディ〉|〈カリモク家具〉の新しい木の家具

『カーサブルータス』 2021年5月号より

デンマークを拠点とする人気デザインスタジオ、ノーム・アーキテクツに聞く、彼らが手がける〈カリモクケーススタディ〉の静かな魅力の秘密。

Vol.1 Karimoku Case Study(カリモクケーススタディ)

N-DT01, N-DC01 (2019)
ノーム・アーキテクツ
テーブル《N-DT01》とダイニングチェア《N-DC01》は集合住宅〈砧テラス〉のためにデザインしたものを製品化したプロダクト。木の豊かな素材感と純粋なフォルムの組み合わせが潔い。東京・西麻布の〈カリモク コモンズ トウキョウ〉で展示中。《N-DT01》369,600円〜、《N-DC01》87,230円〜。

あくまで謙虚に、最上のバランスを備えた木の家具を追求する。

ノーム・アーキテクツのスタジオの様子。〈カリモクケーススタディ〉の家具も実際に使われている。
家具やインテリアのために集められたマテリアルのサンプル。天然素材とナチュラルな色調は、ノーム・アーキテクツの作風を特徴づける要素。
スウェーデン西部のサマーハウスのためにデザインされたクラブチェア《N-CC01》。幾何学的なフォルムを組み合わせながら、優しい雰囲気を漂わせる。今春発売予定。
《N-CC01》のスケッチ。
家具と建築は深く結びついており、独立して存在することはありえません。それらは全体として調和するようにアプローチすべきであり、人々の暮らしが営まれるための自然な背景となっていくのです」

〈カリモクケーススタディ〉のデザインディレクターを務めるノーム・アーキテクツは、こう語る。この家具コレクションは、彼らと建築家の芦沢啓治が手がける建築プロジェクトに際し、そこで実際に使うものとして発想されてきた。芦沢がノーム・アーキテクツに声をかけ、それぞれにリノベーションを手がけて2019年に完成した集合住宅〈砧テラス〉の家具が、彼らと〈カリモク家具〉とのコラボレーションのきっかけだった。

「私たちはしばしば建築にインスピレーションを見出し、家具のディテールへと落とし込みます。そうやって出来上がる家具は空間の中で際立ち、同時に溶け込んでいきます」

最初に〈カリモク家具〉と打ち合わせをした時、ノーム・アーキテクツはその家具作りへの情熱と知識に感心したという。さらに来日して工場を訪ね、木を扱う技術、経験、クオリティー、豊かな歴史を理解していった。

「私たちは〈カリモクケーススタディ〉を通じて〈カリモク家具〉の強みをいっそう発展させ、世界にシェアしたいと考えています」

デンマークが拠点のデザインスタジオである彼らは、北欧と日本のもの作りには共通性があると感じているそうだ。

「建築やデザインに対して謙虚さを重んじる姿勢を、私たちは共有しているに違いありません。繊細なディテールや、自然素材を正しく用いることで得られる目立たない上質さを大切にします。その素材は本来の美しさを備え、見事にエイジングしていきます」

ノーム・アーキテクツの活動には”ソフトミニマリズム”というフィロソフィーが貫かれている。豊かさと控えめさや、秩序と複雑さのバランスを見きわめた、何かを足したり引いたりできない状態を指す言葉だ。〈カリモクケーススタディ〉のデザインも、その線上にある。流行を超えて生まれ、長く使うほどに存在感を増す木の家具。正直なもの作りが、これからのインテリアを指し示している。

ノーム・アーキテクツ 

ヨナス・ビエール=ポールセンをはじめとするメンバーにより、2008年にデンマークのコペンハーゲンで設立。建築、インテリア、プロダクトなど多岐にわたるジャンルを手がける。日本を含め様々な国でプロジェクトを進行している。

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