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マルチクリエイター・ハイロックが、緑化マット〈ボスケ〉に注目する理由。
『カーサ ブルータス』2021年4月号より
March 9, 2021 | Design | PR | photo_Satoshi Nagare text_Masae Wako
厚み数cmの “緑化マット” でベランダや屋上に木が育つ!? 植物の新しい楽しみ方を提案する〈ボスケ〉。その魅力をマルチクリエイターのハイロックさんに聞きました。
「まるで盆栽の巨大化? 薄い盆に木が生えているってどういうこと? 初めて見た時に衝撃を受けました」
とマルチクリエイターのハイロックさん。倉庫を改装したダイナミックな空間に林立する、不思議な木々の話である。ここは、古くから植物の町として知られる埼玉県川口市の〈ボスケ〉ショールーム兼オフィス。〈ボスケ〉は屋上緑化を中心とした商品開発や生産・施工・管理を行う会社で、その中心アイテムがこの “緑化マット” なのだ。一見、コンクリートに穴を掘って木を植えているように見えるが、さにあらず。厚さ数cmのマットだけで、高さ3m超えの木を支えている。
「リアルな自然をミニチュア化した盆栽を、ドラえもんのビッグライトでもう一度大きくした。そんなふうに見えたんですよね」
タネ明かしをすると、繊維状のポリプロピレンを立体的に編んだマットに土を充填。そこへ木を植えて農園で育てたものを販売しているのだ。50cm角のマットが基本で、いくつか組み合わせてもいいしサイズアレンジもできる。最大の特徴は1平米あたり60kg以下の設計が可能なこと。屋上緑化の場合、新築や改築による構造補強が必要なことが多いけれど、このマットなら既存の木造建築の屋上やベランダを庭にすることもできる。
とマルチクリエイターのハイロックさん。倉庫を改装したダイナミックな空間に林立する、不思議な木々の話である。ここは、古くから植物の町として知られる埼玉県川口市の〈ボスケ〉ショールーム兼オフィス。〈ボスケ〉は屋上緑化を中心とした商品開発や生産・施工・管理を行う会社で、その中心アイテムがこの “緑化マット” なのだ。一見、コンクリートに穴を掘って木を植えているように見えるが、さにあらず。厚さ数cmのマットだけで、高さ3m超えの木を支えている。
「リアルな自然をミニチュア化した盆栽を、ドラえもんのビッグライトでもう一度大きくした。そんなふうに見えたんですよね」
タネ明かしをすると、繊維状のポリプロピレンを立体的に編んだマットに土を充填。そこへ木を植えて農園で育てたものを販売しているのだ。50cm角のマットが基本で、いくつか組み合わせてもいいしサイズアレンジもできる。最大の特徴は1平米あたり60kg以下の設計が可能なこと。屋上緑化の場合、新築や改築による構造補強が必要なことが多いけれど、このマットなら既存の木造建築の屋上やベランダを庭にすることもできる。
「僕が植物にハマったきっかけの一つがブラウンのデザインで有名なデザイナー、ディーター・ラムス。彼の講演で盆栽とデザインの話をしていたんです。いわく、デザイナーはすべてをコントロールするのが仕事。一方で自然や植物はそう簡単にコントロールできない。でも丹念に手をかければ少しずつ目指すあり方に近づけることはできる。そこが面白いんだ、と」
憧れの人に影響を受けて盆栽を始めたこともあり、〈ボスケ〉に俄然興味をもったハイロックさん。現在は同社のアドバイザーを務め、自らのアトリエでもユーカリのマットを楽しんでいる。
「大地を薄型化したという部分にも惹かれました。テクノロジー好きにとっては薄型化こそが進化。携帯やテレビが薄くなりレコードがMP3になるように、薄くなったり形としてなくなったりすることに萌えるわけです。それに、分厚い土塊も植木鉢もなく、床からいきなり植物が現れる感覚が、またいいんですよね。電化製品で言うとコンセントがない感じ。コンセントがないだけで部屋の景色がよくなるように、緑化マットはいい景色をつくるんです」
実は大の建築好き。理想はフランク・ロイド・ライトの〈落水荘〉や〈イームズハウス〉だ。
「究極の建築は自然との調和。地球という台座があり、そのどこに住む場所を置くかという話だと思うんです。でも現実には誰もができるわけではなく、自分で自然の風景をつくることが重要。そう考えた時、特に都市生活者にとっては〈ボスケ〉の緑化マットがすごく役立つんじゃないでしょうか」
マットには桃やリンゴなど実がなる果樹もあるし、美しい花を咲かせる花木もある。桜のマットで花見を楽しむことだってできる。「今後は、ワインの箱みたいな木材や陶器で緑化マットの枠をつくってみたいとも思っているんです」
憧れの人に影響を受けて盆栽を始めたこともあり、〈ボスケ〉に俄然興味をもったハイロックさん。現在は同社のアドバイザーを務め、自らのアトリエでもユーカリのマットを楽しんでいる。
「大地を薄型化したという部分にも惹かれました。テクノロジー好きにとっては薄型化こそが進化。携帯やテレビが薄くなりレコードがMP3になるように、薄くなったり形としてなくなったりすることに萌えるわけです。それに、分厚い土塊も植木鉢もなく、床からいきなり植物が現れる感覚が、またいいんですよね。電化製品で言うとコンセントがない感じ。コンセントがないだけで部屋の景色がよくなるように、緑化マットはいい景色をつくるんです」
実は大の建築好き。理想はフランク・ロイド・ライトの〈落水荘〉や〈イームズハウス〉だ。
「究極の建築は自然との調和。地球という台座があり、そのどこに住む場所を置くかという話だと思うんです。でも現実には誰もができるわけではなく、自分で自然の風景をつくることが重要。そう考えた時、特に都市生活者にとっては〈ボスケ〉の緑化マットがすごく役立つんじゃないでしょうか」
マットには桃やリンゴなど実がなる果樹もあるし、美しい花を咲かせる花木もある。桜のマットで花見を楽しむことだってできる。「今後は、ワインの箱みたいな木材や陶器で緑化マットの枠をつくってみたいとも思っているんです」
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