DESIGN
古今東西 かしゆか商店【本場結城紬の反物】
『カーサ ブルータス』2020年11月号より
November 8, 2020 | Design | KASHIYUKA’s Shop of Japanese Arts and Crafts | photo_Keisuke Fukamizu hair & make-up_Masako Osuga editor_Masae Wako
日常を少し贅沢にするもの。日本の風土が感じられるもの。そんな手仕事を探して全国を巡り続ける、店主・かしゆか。今回出会ったのは、1500年の歴史を持つ茨城県の結城紬。世界に類のない手技で糸をつむいで織る、絹織物の原点です。
着物が好き。自分で着付けできるようになりたいとも思っています。そんな着物好きの憧れといえば結城紬。今回の訪問先は、ユネスコ無形文化遺産に登録された絹織物の産地、茨城県の結城市です。
「万葉集にも詠われ、奈良時代には献上品として愛された結城紬。1500年の歴史があるんですよ」
と話すのは、明治40年創業の製造問屋〈奥順〉5代目の奥澤順之さん。江戸時代までは武家や旦那衆好みの粋な男ものが中心でしたが、明治維新後の洋装化に伴って、女性用もつくられるようになったとか。昔も今も分業制で、1枚の反物に40以上の工程が必要です。
と話すのは、明治40年創業の製造問屋〈奥順〉5代目の奥澤順之さん。江戸時代までは武家や旦那衆好みの粋な男ものが中心でしたが、明治維新後の洋装化に伴って、女性用もつくられるようになったとか。昔も今も分業制で、1枚の反物に40以上の工程が必要です。
この日はまず、糸つむぎの仕事を見学。本場結城紬と呼ばれる最高峰の紬には、蚕の繭からつくる真綿の手つむぎ糸が使われます。
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