つまようじ、その知られざる世界。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

つまようじ、その知られざる世界。

何気なく手にしているつまようじ、実は人類史の中でさまざまな変遷がありました。東京・千駄ヶ谷の〈THINK OF THINGS〉では、老舗メーカー・広栄社の貴重なつまようじコレクションを展示中! 最新デザインの「三角ようじ」も必見です。

千差万別のつまようじの数々。その素材や形に時代背景や土地柄が反映されている。
極限まで無駄を削ぎ落とした最もミニマルなプロダクトの一つ、つまようじ。ネアンデルタール人の時代から使われていたと言われ、人類史上最も長く使われてきた道具の一つでもある。その歴史の中で、現在の形状にたどり着くまでにはさまざまな変遷があった。大正6年に創業したつまようじ専門メーカー・広栄社は、取締役会長の稲葉修さんがコレクションした数百種類のつまようじを〈つまようじ資料室〉で一般公開している。その中から選りすぐりのつまようじを展示する『つまようじ展』が、〈THINK OF THINGS〉で11月3日まで開催中。その後〈ambos〉でも11月13日~15日まで開催する予定だ。
まぐろの尾びれの楊枝 提供:鮫島信氏
銀製の楊枝 中国 1850年
メキシコの楊枝  提供:浜中高一氏
白檀の楊枝 インド 提供:加藤正義氏
カクテルピック アメリカ
ガラス製のカクテルピック チェコスロバキア
ヤマアラシの針 提供:斉藤安彦氏
さいかち(豆科)の刺の楊枝 提供:加藤正義氏
寄贈を中心に集められた展示品からは、これまで人類がいかにさまざまな素材をつまようじとして使ってきたかに驚く。つまようじがネックレスなどの装飾品だった時代もあり、精緻な意匠が施された美しいつまようじも。古いものだけでなく世界各国の現行品も多数展示されており、現代においてもつまようじが国により全く異なる形・素材でアップデートし続けていることが見てとれる。
葦の楊枝 提供:高橋隆雄氏
青銅の楊枝 フランス 紀元後1~3世紀
ガラス製のカクテルピック チェコスロバキア
水鳥の羽の楊枝デンタルピック/ノルウェイイギリス
デンタルピック ノルウェイ
からたち(バラ科)の刺の楊枝 提供:加藤正義氏
さらに会場では広栄社の最先端つまようじも販売。実は、日本で一般的に使われている断面が丸いつまようじはお菓子や果物を突き刺す道具であり、歯間の掃除には適していないのだそう。世界のつまようじをコレクションする中でそれに気がついた広栄社が、歯と歯の間の形状に合わせて断面が二等辺三角形になっている《DENTAL PICK》や、ヘラ状の軸で歯の表面を擦れる《DOCTOR PICK》を開発した。まさに“未来のつまようじ”だ。シンプルだからこそ奥深いつまようじの世界を見に、ぜひ足を運んでみては。
左から《3 picks》《DENTAL PICK》《DOCTOR PICK》、全て500円。
《3 picks》の中身。左から、断面が三角形の《DENTAL PICK》、一般的に使われている《COCKTAIL PICK》、歯の表面を擦れる《DOCTOR PICK》が3本ずつ入っている。

『つまようじ展』

〈THINK OF THINGS〉
東京都渋谷区千駄ヶ谷3-62-1。~11月3日。11時〜19時。第2・第4水曜休。

〈ambos〉
東京都品川区二葉3-17-13 山崎ビル1F店舗。11月13日~15日。13時~18時。会期中無休。

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