DESIGN
古今東西 かしゆか商店【松本箒】
『カーサ ブルータス』2020年9月号より
September 8, 2020 | Design | KASHIYUKA’s Shop of Japanese Arts and Crafts | photo_Keisuke Fukamizu hair & make-up_Masako Osuga editor_Masae Wako
日常を少し贅沢にするもの。日本の風土が感じられるもの。そんな手仕事を探して全国を巡り続ける、店主・かしゆか。今回出会ったのは長野県松本で江戸時代から続く「松本箒」。自家栽培のホウキモロコシを編み上げる美しい手仕事です。
箒といえば畳。そう思っていたのですが、実はフローリングにもいいと聞いて興味を持ったのが、民藝の町・松本で江戸時代からつくられている「松本箒」です。特徴はホウキモロコシというイネ科の植物の、しなやかな穂を使っていること。みずみずしい薄緑色の穂は、触るとふんわり柔らかです。
「僕はじいちゃんが40年以上前につくった箒を使い続けています。穂の色は飴色に変わりましたが、掃きやすさは変わらないし、穂が折れたり抜けたりすることも少ない。日本の穂は本当に良質です」
と話すのは、〈米澤ほうき工房〉3代目の米澤資修さんです。かつては近隣にホウキモロコシの畑が300以上、箒づくりに携わる家も100戸以上ありましたが、今、ホウキモロコシを自家栽培して箒を製作できるのは米澤さんとご両親の3人のみ。1年に600本ほどしかできない希少な松本箒は、思わず飾りたくなる美しさです。
と話すのは、〈米澤ほうき工房〉3代目の米澤資修さんです。かつては近隣にホウキモロコシの畑が300以上、箒づくりに携わる家も100戸以上ありましたが、今、ホウキモロコシを自家栽培して箒を製作できるのは米澤さんとご両親の3人のみ。1年に600本ほどしかできない希少な松本箒は、思わず飾りたくなる美しさです。
「美しい箒ならリビングなど目につく場所にも掛けておける。すぐ手にとって掃除できるんです」
と米澤さん。“手づくりの箒”は日本各地にあり、栃木の鹿沼箒や岩手の南部箒など地域によって編み方も素材も変わるそうです。
と米澤さん。“手づくりの箒”は日本各地にあり、栃木の鹿沼箒や岩手の南部箒など地域によって編み方も素材も変わるそうです。
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