DESIGN
古今東西 かしゆか商店【純銅のおろし金】
『カーサ ブルータス』2020年6月号より
June 8, 2020 | Design, Art, Travel | KASHIYUKA’s Shop of Japanese Arts and Crafts | photo_Keisuke Fukamizu hair & make-up_Masako Osuga editor_Masae Wako translation_ Mika Yoshida & David G. Imber
日常を少し贅沢にするもの。日本の風土が感じられるもの。そんな手仕事を探して全国を巡り続ける、店主・かしゆか。今回出会ったのは料理のプロも愛用する純銅のおろし金。その小さな刃は埼玉県の工房で「目立て」されていました。
1ミリもバラつきなく揃っているようで、実は手仕事ならではの「温かな不揃い」があり、それが魅力や機能性の高さにつながっている。今回出会ったのはそんな生活道具、羽子板型の純銅おろし金です。
〈大矢製作所〉は昭和3年に創業し、3代にわたって銅のおろし金をつくり続けてきた工房。ベースの銅板は新潟でつくられ、埼玉県和光市のこちらでは、鏨と金槌を使ってひと目ずつ刃を起こす「目立て」の作業に専念しています。
〈大矢製作所〉は昭和3年に創業し、3代にわたって銅のおろし金をつくり続けてきた工房。ベースの銅板は新潟でつくられ、埼玉県和光市のこちらでは、鏨と金槌を使ってひと目ずつ刃を起こす「目立て」の作業に専念しています。
「銅のおろし金は江戸時代からつくられていたんですよ。銅は硬くて堅牢。手でも加工しやすいし抗菌作用もあります」と江戸時代の百科事典を見せてくださったのは、職人頭の春原澄人さん。確かにおろし金の絵が描かれています。
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