古今東西 かしゆか商店【山形緞通の絨毯】 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

古今東西 かしゆか商店【山形緞通の絨毯】

日常を少し贅沢にするもの。日本の風土が感じられるもの。そんな手仕事を探して全国を巡り続ける、店主・かしゆか。今回訪ねたのは東北・山形。上質な羊毛を紡ぎ、多彩な色で染めて手づくりする美しい絨毯「山形緞通」に出会った。

中国から織物の技術者を招き、靴を脱いで暮らす日本の絨毯として考案開発された「山形緞通」。小学校の校舎のような工房を訪ねたかしゆか店主は「色のグラデーションが綺麗。桜が立体的に見えるのもすごいですね」。
飾れるほど美しいものを日常で使うために作る。それが日本の工芸の特徴だと聞きました。「山形緞通」もまさに、生活で使うアートです。

緞通とは手織りの絨毯。起源は3000年以上前のペルシャで生まれたパイル手織りの絨毯です。
Buying No.24【 山形緞通の絨毯 】 染めて結んで手織りする日本のための絨毯。
「昭和10年、中国から緞通職人を招いて山形県山辺町で始まったのが山形緞通。靴を脱いで生活する日本人に合うよう、素足に心地いい羊毛を使うんですよ」

と話すのは、85年もの間、山形緞通を作り続けてきた〈オリエンタルカーペット〉の渡辺博明さん。まずは、経糸に染糸を手結びし、その都度カットする手織りの伝統技を見せてもらいました。工房に入ると、ピンクの桜が一面に咲く「桜花図」の織りが進行中。織架には前後2列に経糸が張られているのですが、ここからの流れがすごいんです。経糸2本を前後にずらしたところへ、8の字を描くように染糸を絡め、指先でキュッと結びつけたら手刃で素早くカット。「目にもとまらぬ速さ」という言葉はこういう時に使うんですね。
糸の色を調合する職人と。
経糸に染糸を結んでカットし櫛型の道具で密度を整える。1日に織れるのは数cm。
それにしても、なんて可愛いんだろう。絨毯というと平面的な印象ですが、これは花びら一枚一枚がふわりと浮かびあがるよう。

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