ジャンヌレの家具を現代の工芸作品とコーディネートしたら? | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

ジャンヌレの家具を現代の工芸作品とコーディネートしたら?

ル・コルビュジエ、シャルロット・ペリアンとともに《LCシリーズ》をはじめとした数々の名作家具を生み出したピエール・ジャンヌレ。彼が晩年にインドで手がけた「チャンディーガル都市計画」のために製作したオリジナル家具がここ数年、注目を集めている。忠実に復刻された一連の家具を現代の工芸作家の作品やアートフォトとコーディネートする試みが、現在、六本木の〈ICS〉で開催中だ。

展示一角より脚部とアームレストが一体的に組み立てられる《X−leg Office Chair》(360,000円)とパンジャブ州議会議員のための集合住宅や病院で使用されたランドリーボックス《Linen Basket》(450,000円)。アムステルダムのデザインユニットX+Lが製作した衝立や中西洋人の木製作品とコーディネート。
チャンディーガル大学図書館のためにデザインされた《Library Chair》。19世紀のアンティークテーブルやKousukeのアートフォトと合わせた。植物は叢(くさむら)のもの。
展示一角より脚部とアームレストが一体的に組み立てられる《X−leg Office Chair》(360,000円)とパンジャブ州議会議員のための集合住宅や病院で使用されたランドリーボックス《Linen Basket》(450,000円)。アムステルダムのデザインユニットX+Lが製作した衝立や中西洋人の木製作品とコーディネート。
チャンディーガル大学図書館のためにデザインされた《Library Chair》。19世紀のアンティークテーブルやKousukeのアートフォトと合わせた。植物は叢(くさむら)のもの。
1950年代の都市計画当時、同時期に大量の家具を必要としたこともあり、ジャンヌレはインドの伝統的な手工芸の技術を採用すること・各地で入手可能な材料を用いることで、工房の機械設備に左右されることなく、インド中の工房や職人によって自由に複製できるように家具をデザインしたという。

結果として同じ図面から作られたにも関わらず、完成した家具は大きさや比率、部材の太さや角度などに個体差が見られたという。つまり、チャンディーガルの一連の家具は、デザイナーによるプロダクトでありながら、職人による工芸品でもあったということだ。

ジャンヌレのデザイン思想、そしてインドの職人技術の継承を目的として、当時のオリジナル図面が残っているプロダクトの忠実な復刻を2015年より製作開始したのがインドの工房〈ファントム・ハンズ〉だ。

現在、六本木の〈アクシスビル〉3階の〈ICS〉では、インテリアスタイリストの川合将人が〈ファントム・ハンズ〉によって復刻されたジャンヌレの家具を世界各国のヴィンテージ家具や日本の工芸作品やアートフォトをコーディネートした空間が展示されている。
エントランスのスタイリング。V字脚と籐の座面・背面でおなじみの《V-leg Office Chair》(320,000円〜)を1800年代のフランス製アンティークテーブルとミックス。壁にかけた和紙の作品はハタノワタル、照明はイサム・ノグチによるもの。
左から、施設ロビーでの使用を目的にデザインされた布張りの《Upholsterd Easy Armchair》(800,000円)、《Linen Basket》(450,000円)、パンジャブ州議会議員の住居用に製作された《Cross Easy Chair》(540,000円)。ピーター・アイビーの照明や木を使ったアートピースを作る工芸作家、中西洋人の作品や吉楽洋平のアートフォトを合わせた。
パンジャブ大学の学生寮やホテルのためにデザインされた《Armless Dining Chair》(260,000円)。インゴ・マウラーの団扇を使った照明や安齋賢太の陶器など、和モノ的要素を持つアイテムとミックス。
手前左から《V-leg Office Chair》、パンジャブ州議会議員の宿泊施設のためにデザインされたベンチ《Teak and Cane Bench》(420,000円〜)、別名”カンガルーチェア”と呼ばれる、レッグから背にかけて独特な形をした《Armless Lounge Chair》(600,000円)。
下に敷いたラグは〈クヴァドラ〉。中央のローテーブルはアムステルダム出身のデザインユニットX+Lによるもの。シーリングランプはこちらもインゴ・マウラーがうちわを使用して作った照明。70年代にデザインされた貴重なものだ。
カウンターテーブルにはハイスツールを合わせた。左からパンジャブ大学の科学研究所用にデザインされた《Counter Stool》。座り心地をよくするため、中心部がわずかに落ち込んでいる(240,000円)。チーク材と籐で構成された《High Stool with Cane Seat》。60年代中期にデザインされたもの(260,000円)。
バンガロールに拠点を置く〈ファントム・ハンズ〉では、家具の製作にあたってジャイプールから木材加工の職人たちを、カライクディから籐編み技術にすぐれた単一家族をそれぞれ呼び寄せるなど、インドに古くから続く伝統工芸を継承させるための生産体制を整えている。
オリジナルの比率や寸法は忠実に守りつつも、素材同士の結合部はより強固になるよう、構造を工夫しているという。
会場には〈エルメス〉などとの仕事で知られる写真家Martien Mulderがインドの工房の様子を撮影した写真も展示されている。
エントランスのスタイリング。V字脚と籐の座面・背面でおなじみの《V-leg Office Chair》(320,000円〜)を1800年代のフランス製アンティークテーブルとミックス。壁にかけた和紙の作品はハタノワタル、照明はイサム・ノグチによるもの。
左から、施設ロビーでの使用を目的にデザインされた布張りの《Upholsterd Easy Armchair》(800,000円)、《Linen Basket》(450,000円)、パンジャブ州議会議員の住居用に製作された《Cross Easy Chair》(540,000円)。ピーター・アイビーの照明や木を使ったアートピースを作る工芸作家、中西洋人の作品や吉楽洋平のアートフォトを合わせた。
パンジャブ大学の学生寮やホテルのためにデザインされた《Armless Dining Chair》(260,000円)。インゴ・マウラーの団扇を使った照明や安齋賢太の陶器など、和モノ的要素を持つアイテムとミックス。
手前左から《V-leg Office Chair》、パンジャブ州議会議員の宿泊施設のためにデザインされたベンチ《Teak and Cane Bench》(420,000円〜)、別名”カンガルーチェア”と呼ばれる、レッグから背にかけて独特な形をした《Armless Lounge Chair》(600,000円)。 下に敷いたラグは〈クヴァドラ〉。中央のローテーブルはアムステルダム出身のデザインユニットX+Lによるもの。シーリングランプはこちらもインゴ・マウラーがうちわを使用して作った照明。70年代にデザインされた貴重なものだ。
カウンターテーブルにはハイスツールを合わせた。左からパンジャブ大学の科学研究所用にデザインされた《Counter Stool》。座り心地をよくするため、中心部がわずかに落ち込んでいる(240,000円)。チーク材と籐で構成された《High Stool with Cane Seat》。60年代中期にデザインされたもの(260,000円)。
バンガロールに拠点を置く〈ファントム・ハンズ〉では、家具の製作にあたってジャイプールから木材加工の職人たちを、カライクディから籐編み技術にすぐれた単一家族をそれぞれ呼び寄せるなど、インドに古くから続く伝統工芸を継承させるための生産体制を整えている。
オリジナルの比率や寸法は忠実に守りつつも、素材同士の結合部はより強固になるよう、構造を工夫しているという。
会場には〈エルメス〉などとの仕事で知られる写真家Martien Mulderがインドの工房の様子を撮影した写真も展示されている。
今回展示されている〈ファントム・ハンズ〉の家具はどれも会場で受注販売を行なっているほか、スタイリングに使用されているアイテムも購入が可能。世界的にも評価が進む日本のクラフト作家の作品やアートフォト、そして東京・江戸川区のヴィンテージショップ・ギャラリー〈Objet d’art〉が集めたヴィンテージ家具などを、コーディネートされた状態で堪能できる貴重な機会となる。

『HandCrafted Modern』

〈ICS〉
港区六本木5-17-1 AXISビル3F。開催中〜12月8日。11時〜19時(土・日は13時〜18時)。