「椅子の神様」に迫る! 宮本茂紀の展覧会が開催。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

「椅子の神様」に迫る! 宮本茂紀の展覧会が開催。

海外デザイナーとの椅子作りに携わると同時に、オリジナル作品制作や歴史的家具の修復も行う「椅子の神様」宮本茂紀。〈LIXILギャラリー〉(大阪会場)では6月7日より、様々な角度から宮本の仕事に迫る展示が開催される。

2019年4月に発表された佐藤卓デザインの《SPRING》。開発を担当した宮本による最初の試作品だ。製作・所蔵:五反田製作所グループ 撮影:尾鷲陽介
日本初の家具のモデラーとして活躍する宮本茂紀。共に椅子の試作開発に携わった建築家・デザイナーはザハ・ハディッド、隈研吾、アントニオ・チッテリオ、梅田正徳など錚々たる名前が並ぶ。宮本は彼らと職人との間をつなぎ、数々の名作椅子を作り出してきた陰の功労者でもある。

同時に宮本は椅子張り職人として65年のキャリアを持ち、自ら椅子開発を手がけると同時に迎賓館や明治村などに残された歴史的な椅子などの修復も行ってきた。まさに日本における椅子作りの第一人者と言える人物だ。

その宮本の仕事を一望できる展覧会が大阪の〈LIXILギャラリー〉で開催される。展覧会タイトルは『椅子の神様 宮本茂紀の仕事』。展覧会では宮本が携わった多くの仕事を、「モデラーの仕事」、「修復や自ら手がける椅子開発を含む椅子張り職人の仕事」、そして「次世代を育てる仕事」の3つに分類。それぞれの作品や試作品を具体的な取り組みとともに紹介していく展示となっている。

例えば、今年4月に発表された佐藤卓の《SPRING》やザハ・ハディドの《フラッフィーチェア》の試作品も特別に展示。普段なかなか知ることのできない職人サイドからの椅子の制作過程を知ることができるのだ。

「椅子の神様」の全貌を体感できる貴重な展覧会となっている。
《フラッフィーチェア》の試作品。かつて札幌にあったザハ・ハディドによるデザインのレストラン・バー〈北倶楽部ムーン スーン〉。そのインテリアにあうようザハがデザインした。デザイン:ザハ・ハディド・アーキテクツ 製作・所蔵:五反田製作所グループ 撮影:尾鷲陽介
宮本が修復した歴史的な椅子。〈博物館明治村〉に所蔵されている《竹塗蒔絵小椅子》。撮影:尾鷲陽介
〈ボスコ〉と名付けられたシリーズ。木がそれぞれ持つ特性を伝えるため、宮本はひとつのデザインで約200種類の椅子を製作した。写真は《オークの根》。デザイン:宮本茂紀 所蔵・製造元:五反田製作所グループ 撮影:尾鷲陽介
宮本自身がデザイン・製作した椅子《マイチェア》。所蔵・製造元:五反田製作所グループ 撮影:尾鷲陽介
《フラッフィーチェア》の試作品。かつて札幌にあったザハ・ハディドによるデザインのレストラン・バー〈北倶楽部ムーン スーン〉。そのインテリアにあうようザハがデザインした。デザイン:ザハ・ハディド・アーキテクツ 製作・所蔵:五反田製作所グループ 撮影:尾鷲陽介
宮本が修復した歴史的な椅子。〈博物館明治村〉に所蔵されている《竹塗蒔絵小椅子》。撮影:尾鷲陽介
〈ボスコ〉と名付けられたシリーズ。木がそれぞれ持つ特性を伝えるため、宮本はひとつのデザインで約200種類の椅子を製作した。写真は《オークの根》。デザイン:宮本茂紀 所蔵・製造元:五反田製作所グループ 撮影:尾鷲陽介
宮本自身がデザイン・製作した椅子《マイチェア》。所蔵・製造元:五反田製作所グループ 撮影:尾鷲陽介
宮本茂紀 1937年東京都生まれ静岡県伊東市育ち。椅子張り職人・モデラー。戦後、椅子張り職人としての道を歩む。1966年に五反田製作所を創業し、国内外のトップデザイナー家具のライセンス生産を行う。日本初の家具モデラーとしてデザイナーの椅子から乗用車、電車のシートまで幅広く開発に関わる。

『椅子の神様 宮本茂紀の仕事』

〈LIXILギャラリー〉
(大阪会場)
大阪市北区大深町4-20 グランフロント大阪南館タワーA11階。6月7日〜8月20日。8月13日〜16日、水曜休。10時〜17時。入場無料。
(東京会場)
東京都中央区京橋3-6-18 東京建物京橋ビル LIXIL:GINZA 2F。9月5日~11月23日。水曜休。11時〜18時。入場無料。