
低座イス
Teiza-isu(1960)
by JUNZO SAKAKURA ARCHITECTURE INSTITUTE[DESIGNER:DAISAKU CHO](坂倉準三建築研究所[担当:長 大作])
- Editor: Wakako Miyake
- Text: Takahiro Tsuchida
- Supervisor: Tomomi Nagayama
1960年、というよりは昭和35年の日本でデザインされた椅子。その佇まいは古き良き一家団欒の光景に似合う。当時の家具デザイナーたちは、和室の生活を前提にした椅子をこぞって探求した。坂倉準三の設計事務所に在籍した長大作が手がけたのは、成形合板を使った低い椅子。座面高は29cmしかなく、この高さなら畳に座っている人ともコミュニケーションしやすい。脚部の形状も畳を傷つけないための配慮だ。背もたれのフォルムは、柿の実を縦に切った時の曲線から発想。さりげなく和の感性が表れている。82,500円〜(2022年12月現在)。(天童木工 TEL 0120 01 3121)