エルメス財団の書籍で学ぶ「木」という素材の多面性。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

エルメス財団の書籍で学ぶ「木」という素材の多面性。

1837年の創業以来、職人の手わざとものづくりの核となる素材を大切にしてきたエルメスが、「木」という素材に多角的な視点でアプローチした書籍を出版しました。

講談社選書メチエの特装版シリーズとして刊行された函入り装丁の『Savoir&Faire(サヴォワール・エ・フェール) 木』(エルメス財団編)。Savoir&Faire=サヴォワール・フェールとはフランス語でものづくりの知識と技のこと。
エルメス財団では2014年から〈スキル・アカデミー〉という社会貢献プログラムをフランスで企画・開催してきた。創業以来、手わざとものづくりを重要視してきたメゾンが、その核となる「素材」に光を当て、素材にまつわるスキル(職人技術や手わざ)への理解を深め、普及していこうという取り組みだ。2014年のテーマは「木」、その後も「土」「金属」「布」「ガラス」と隔年で1つの素材を取り上げ、講演会やワークショップ、マスタークラスなどを実施し、素材名を冠した書籍を出版してきた。これまでにフランス語版で4つの素材の研究をまとめた4冊が刊行されている。

この〈スキル・アカデミー〉の日本版が今年の夏スタート。まずは「木」をテーマにした書籍『Savoir&Faire 木』を講談社選書メチエの1冊として刊行した。既刊のフランス語版『Savoir&Faire:Le Bois』から8本の論文を抜粋・翻訳し、日本人著者・作家11名に依頼したオリジナルの寄稿・インタビューなど9本を新たに加えた。
応用美術教授のエリック・デュボワによる「パリ工芸博物館所蔵の道具についての考察」から。左の写真は19世紀の木工旋盤職人の道具一式。
2004年から2016年まで、エルメス専属の調香師として活躍したジャン=クロード・エレナは香水製造に使われる木について語る。
長さ6m超、直径160㎝ものヒマラヤスギの丸太から作品を削り出す彫刻家のジュゼッペ・ぺノーネ。
中世ヨーロッパの生活や信仰の中で「木」という存在がどのように捉えられてきたかを写本のミニアチュール(装画)を通じて読み解いたり、デザインや工芸の分野で木材がどのように導入されてきたか、また木工芸を支える道具の発展を〈パリ工芸博物館〉の所蔵品を通して考察したり。様々な視点から「木」と人間の関わりを深掘りしていて、興味深い。
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