「TOKYO ART BOOK FAIR」、今年はバーチャル空間で開催。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

「TOKYO ART BOOK FAIR」、今年はバーチャル空間で開催。

アートに特化したブックフェア「TABF」が、今年は「VIRTUAL ART BOOK FAIR」の名のもと初めてオンライン開催される。

「TOKYO ART BOOK FAIR(TABF)」は、2009年にスタートした、日本初のアートに特化したブックフェアだ。独創的なアートブックやZINEを制作する国内外の出版社、ギャラリー、アーティストなどといった出展者が東京に集結。来場者と交流しながら出版物の魅力を伝える。

しかし、今年は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡⼤防⽌の観点からリアルな開催は断念。これを受け、バーチャル空間で、アートブックとの出会いや、人との交流が生まれる場を創出する「VIRTUAL ART BOOK FAIR(VABF)」を開催する運びとなった。

VABFの会場となるのは、昨年、TABFを開催し、今年も開催予定だった〈東京都現代美術館〉の建物をインスピレーション源とした空間だ。オンライン上には印刷物の魅力を伝えるブースが並ぶほか、トークショー、サイン会なども実施する。
2019年度「Best Dutch Book Designs(BDBD)」受賞作。「Best Dutch Book Designs」は、ヨーロッパで最も歴史が長いブックデザインアワードと言われている。
EXHIBITION 2: “Dutch Artists’ Book: Then and Now”  photo_Shinji Otani
2015年より開催してきた毎年ひとつの国やエリアの出版⽂化に焦点を当てる連続企画「Guest Country」はVABFでも継続。今年は、デザイン⼤国・オランダをゲストカントリーに迎え、同国の優れたデザインの本を選出するアワード「Best Dutch Book Designs」の2019年の受賞作品を紹介する展示を実施。また、アーマンド・メーフィス&リンダ・ファン・ドゥールセン、イルマ・ボーム、カレル・マルテンスなど、オランダのアートブックシーンを牽引するアーティストらのインタビューとともに、彼らが影響を受けた本と手がけた印刷物を展示する「Dutch Artists’ Books: Then and Now」などを開催する。

ネットアートのパイオニアとして活躍するオランダ⼈アーティスト、ラファエル・ローゼンダールによる《Shadow Objects Sculpture Park》も初披露される。〈東京都現代美術館〉を模したメイン会場の“屋外”には、ローゼンダールのデジタル彫刻〈Shadow Object〉が並ぶ公園が広がる。
EXHIBITION 4: Rafaël Rozendaal “Shadow Objects Sculpture Park”  © Rafaël Rozendaal
《Shadow Objects》は、レーザカッターを用い、機械が決めた幾何学的なかたちにパターンをくり抜いた作品で、これまでローゼンダールはフィジカルな作品として発表してきた。今回、お目見えする《Shadow Objects Sculpture Park》は来場者がブラウザ上の“公園”を⾃由に動き回ることによってインタラクティブになる、⼤規模な空間インスタレーションだ。オブジェクトが切り取られたスペースに光が差し込み、芝⽣に影を落とすことで、不在であるイメージが浮き上がってくる。オブジェクトの不在とその影は⾮物理的で仮想的なモノに存在感を与え、オンライン上の喧騒や情報過多が日常になっている私たちに多くのことを問いかけてくる。

VIRTUAL ART BOOK FAIR

11月16日~23日。会期中、バーチャル以外のリアルなイベントとして〈東京都現代美術館〉ホワイエにはVABFの楽しみ方をご案内する体験コーナー、「VABF KIOSK」のリターンアイテムが並ぶブースが設置される(ただし11月16日は休館)。また、東京・有楽町の〈有楽町 micro FOOD & IDEA MARKET〉では〈東京都現代美術館〉同様にVABF体験コーナーと「VABF KIOSK」のブースが設置されるほか、週末にはリアルな出展者ブースが並び、トークショーも開催される。「Best Dutch Book Designs(BDBD)」の受賞作33タイトルの実際の書籍も展示予定だ。

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