VEHICLE
Chill CARS|自由の象徴のような、軽のピックアップトラック。
『カーサ ブルータス』2024年2月号より
January 9, 2024 | Vehicle | Chill CARS | photo_Futoshi Osako text_Fumio Ogawa illustration_Daijiro Ohara
若い頃には、生活費以外の趣味や遊びに使える金額には限りがある。そんな中でも、かつては、免許を取得した若者の多くが真っ先にクルマを求めた。
〈スズキ〉の《マイティボーイ》は、まさにそんな若者向けのクルマとして1983年に誕生した。同社の軽クーペ《セルボ》をベースとした2人乗り軽ピックアップトラックである。ミニマム価格も45万円で、購入のしやすさを狙っていた。
トラックといっても、《マイティボーイ》の荷台は、仕事よりも遊び道具を積むことが想定された。
全面的に若者をフィーチャーした当時のカタログには、自転車を含む大きなアウトドアグッズや、水上スキー・ダイビング用品などを濡れたまま積めると謳われており、このクルマの使い道が自由であることを示していた。
外観は、《セルボ》の車体後半を荷台にしたスタイル。商用トラックの印象は薄く、デフォルメされたスポーツカーのようなサイドビューは、見ているだけで楽しい。
しかし若者向けとはいえ、さすがに2人乗りは不便だった。その結果《マイティボーイ》は、一世代限りで販売を終了してしまった。ところが後年、他に存在しないこのキャラクターが見直され、今なお多くのファンを獲得している。それはこのクルマのコンセプトが時代を超えていたことの証だ。登場して40年以上経った今でも、若いユーザーの琴線に触れる魅力があるに違いない。
トラックといっても、《マイティボーイ》の荷台は、仕事よりも遊び道具を積むことが想定された。
全面的に若者をフィーチャーした当時のカタログには、自転車を含む大きなアウトドアグッズや、水上スキー・ダイビング用品などを濡れたまま積めると謳われており、このクルマの使い道が自由であることを示していた。
外観は、《セルボ》の車体後半を荷台にしたスタイル。商用トラックの印象は薄く、デフォルメされたスポーツカーのようなサイドビューは、見ているだけで楽しい。
しかし若者向けとはいえ、さすがに2人乗りは不便だった。その結果《マイティボーイ》は、一世代限りで販売を終了してしまった。ところが後年、他に存在しないこのキャラクターが見直され、今なお多くのファンを獲得している。それはこのクルマのコンセプトが時代を超えていたことの証だ。登場して40年以上経った今でも、若いユーザーの琴線に触れる魅力があるに違いない。
country: Japan
year: 1983-88
seats: 2
size: L3,195×W1,395×H1,290mm
price: approx 900,000 yen
special thanks to Knicks Auto TEL 047 406 5620
※データと価格は、撮影車両を参考に算出したものです。
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