VEHICLE
Chill CARS|エンジニアリングの雄が手がけた、元祖国産ハッチバック。
『カーサ ブルータス』2020年3月号より
February 9, 2020 | Vehicle, Design | Chill CARS | photo_Futoshi Osako text_Fumio Ogawa illustration_Daijiro Ohara
ハッチバックという形式は、1969年の伊《アウトビアンキA112》以来定着し、今日に至る。多くのメーカーが熱心に手がけてきた。〈スバル〉も例外ではない。
軽など実用車は別として、〈スバル〉が本格的に取り組んだハッチバック車は、ここで紹介する《レオーネ・スウィングバック》だ。79年発表の2代目《レオーネ》をベースに、ホイールベースを短縮。水平対向4気筒エンジンと、4WDシステムを搭載していた。
若者市場でハッチバックの人気を定着させた《マツダ・ファミリア》の登場が80年。こと日本国内の市場においては、スポーティなイメージのハッチバックの分野で、《スウィングバック》が先駆けていたことになる。
太いBピラーと、前後長を短くし、リアウィンドウを寝かせたスタイリッシュな車体と、実用的な4WDを得意とした〈スバル〉ならではの大きなロードクリアランスも組み合わせた。当時としてはやや無骨に見えたせいか、作り手の期待ほど人気が出なかった。でも、いまの目には好ましい個性と映る。
80年代なかばから《レガシィ》を中心に高級路線へと舵を切った〈スバル〉。さらにSUVブームで、《スウィングバック》のように、ドライビングを楽しませるハッチバック車とは無縁になっていった。エンジニアリングでも定評のあるメーカーだけに、現在ならどんな後継車を作るだろうかと考えたくなる。
若者市場でハッチバックの人気を定着させた《マツダ・ファミリア》の登場が80年。こと日本国内の市場においては、スポーティなイメージのハッチバックの分野で、《スウィングバック》が先駆けていたことになる。
太いBピラーと、前後長を短くし、リアウィンドウを寝かせたスタイリッシュな車体と、実用的な4WDを得意とした〈スバル〉ならではの大きなロードクリアランスも組み合わせた。当時としてはやや無骨に見えたせいか、作り手の期待ほど人気が出なかった。でも、いまの目には好ましい個性と映る。
80年代なかばから《レガシィ》を中心に高級路線へと舵を切った〈スバル〉。さらにSUVブームで、《スウィングバック》のように、ドライビングを楽しませるハッチバック車とは無縁になっていった。エンジニアリングでも定評のあるメーカーだけに、現在ならどんな後継車を作るだろうかと考えたくなる。
country: Japan
year: 1979-84
seats: 5
size: L3,980×W1,620×H1,415mm
price: approx 1,000,000 yen
special thanks to Tom Ukai ※データと価格は、撮影車両を参考に算出したものです。
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