TRAVEL
眼前に渡月橋! 京都・嵐山に誕生した美術館のような宿〈MUNI KYOTO〉。
November 12, 2020 | Travel, Architecture, Design, Food | casabrutus.com | photo_Satoshi Asakawa text_Housekeeper
京都・嵯峨嵐山に今年8月オープンした〈MUNI KYOTO〉。渡月橋を借景に、隣接する〈福田美術館〉と並び建つ端正な建築。どこを切り取ってもアートのように美しい、まるで美術館のようなお宿です。
京都屈指の観光地である嵯峨嵐山。そのアイコンとなるのは、やはり桂川とそこに架かる渡月橋だろう。そんな京都ならではの絶景を目の前に、この8月にオープンしたのが〈MUNI KYOTO〉だ。
中に入ると、美術館のような凜とした美しさに驚かされる。ロビーは石材を中心にモノトーンでまとめられ、真っ白な砂と石で構成された「白の庭」が、大きくとられたガラス窓を額縁として一枚の絵のような存在感でゲストを迎える。また廊下を歩けば、壁の下部に設置された窓が、まるで水彩画のように季節ならではの色合いで優美に植栽を切り取り、見る者を楽しませる。
中に入ると、美術館のような凜とした美しさに驚かされる。ロビーは石材を中心にモノトーンでまとめられ、真っ白な砂と石で構成された「白の庭」が、大きくとられたガラス窓を額縁として一枚の絵のような存在感でゲストを迎える。また廊下を歩けば、壁の下部に設置された窓が、まるで水彩画のように季節ならではの色合いで優美に植栽を切り取り、見る者を楽しませる。
“美術館のような”というのはあながち印象だけの話ではない。建築設計を担当した〈安田アトリエ〉は宿に隣接する〈福田美術館〉(2019年10月オープン)も手がけている。周囲の景色に一体となって溶け込むよう、2軒を川と平行に分棟配置し、外装や屋根の材料・勾配を揃え、庭の緑のボリュームにも連続性を持たせるような設計にしたという。
また、部屋に入れば突き当たりの全面窓から、鮮やかな景色が目に飛び込んでくる。2階の部屋からは嵐山の緑が、1階の部屋からは嵐山を借景に桂川の流れ・小倉山、嵐山の植生を再現した池泉式庭園の「黒の庭」が見え、穏やかな水音とともにゲストの心を和ませる。内装を手がけた〈内田デザイン研究所〉が掲げたテーマは「間と余白」。部屋は木材を中心とした淡いトーンでまとめられ、ミニマルでオーガニックなデザインが「ゲストの居心地のよさが第一」という宿の信条を感じさせる。
また、部屋に入れば突き当たりの全面窓から、鮮やかな景色が目に飛び込んでくる。2階の部屋からは嵐山の緑が、1階の部屋からは嵐山を借景に桂川の流れ・小倉山、嵐山の植生を再現した池泉式庭園の「黒の庭」が見え、穏やかな水音とともにゲストの心を和ませる。内装を手がけた〈内田デザイン研究所〉が掲げたテーマは「間と余白」。部屋は木材を中心とした淡いトーンでまとめられ、ミニマルでオーガニックなデザインが「ゲストの居心地のよさが第一」という宿の信条を感じさせる。
併設する2つのレストランはどちらもフランス料理界の巨匠・アラン・デュカスが展開する。ひとつは京都の食材をふんだんに使い、コンテンポラリー・フレンチを表現した〈MUNI ALAIN DUCASSE〉。もうひとつは、桂川の景観を眼前に、モーニングとランチ、ティータイムが楽しめる〈MUNI LA TERRACE〉だ。
〈MUNI LA TERRACE〉の朝食はとくに体験してほしいものの一つ。並ぶのは、デュカス・パリが監修する〈MUNI LA BOUTIQUE〉のパンやブリオッシュ、奈良の古代米を使ったコンフィチュールや〈ル・ショコラ・アラン・デュカス〉のチョコスプレッド、エッグベネディクト、フレッシュジュース。目の前できらきらと輝く桂川の水面に呼応するようにデザインされた波打つガラスのカウンターで、デュカス・パリが誇る技巧を尽くした朝食を食べる特別な時間は、なかなか他で得られるものではないだろう。
〈MUNI LA TERRACE〉の朝食はとくに体験してほしいものの一つ。並ぶのは、デュカス・パリが監修する〈MUNI LA BOUTIQUE〉のパンやブリオッシュ、奈良の古代米を使ったコンフィチュールや〈ル・ショコラ・アラン・デュカス〉のチョコスプレッド、エッグベネディクト、フレッシュジュース。目の前できらきらと輝く桂川の水面に呼応するようにデザインされた波打つガラスのカウンターで、デュカス・パリが誇る技巧を尽くした朝食を食べる特別な時間は、なかなか他で得られるものではないだろう。
「京都屈指の、世界でもここにしかない唯一無二の存在でありたい」ということから名付けられた〈MUNI KYOTO〉。京都・嵐山の雄大な自然と、それと共存する端正な建築とインテリアデザイン。ここだけにしかない空間が、旅のひとときを唯一無二の時間にしてくれる。