TRAVEL
“自然” で選ぶ、訪れたい日本の聖地。【岩・洞窟・島編】
『カーサ ブルータス』2020年1月号より
| Travel, Culture | IN EVERYWHERE | photo_Noriko Yoshimura text_Mako Yamato
山、岩、森、木、池、海、川、島。日本の神様はどこにでも宿ります。自然の中に聖性を感じ、あらゆるものに神を見出す。日本古来の信仰の形は、とてもシンプルでおおらかです。自然と深く結びついた “聖地” をご紹介します。
【岩】生石神社(兵庫|高砂)
・ぽっかり水に浮かぶ巨石が異彩を放つ日本三奇。
巨石信仰の痕跡は日本各地で見られるが、生石神社の石の宝殿は異彩を放っている。神代の昔、大穴牟遅(おおなむち)と少毘古那(すくなひこな)の二神が天津神の命で播磨国へと来た際に、石造りの宮殿を建てようとしたものの、一夜の工事で中止せざるを得なくなった。ところが未完成であっても二神の霊はここに鎮まると言明。以来、二神を祭神として石の宝殿はあり続ける。
【洞窟】鵜戸神宮(宮崎|日南)
・自然の神秘を感じる洞窟と絶景のコントラストが調和する。
雨や波など自然の力によって地中を溶食・浸食して生まれる洞窟は、神秘的な佇まいから畏敬の対象となることが多かった。洞窟内に鎮座する鵜戸神宮は、国定公園である日南海岸内でも風光明媚な鵜戸崎の突端に位置する。およそ1,000平米もの広大な洞窟は、主祭神である鸕鷀草葺不合命(うがやふきあえずのみこと)の産殿の址と伝えられる聖地。朱塗りの鮮やかな本殿が目を引く。
【島】竹生島神社(滋賀|長浜)
・琵琶湖に浮かび、島信仰を感じる存在。
聖なる島といえば嚴島神社のある宮島が有名だが、写真の竹生島神社は琵琶湖に浮かぶ竹生島にある。周囲2km程度の全島が花崗岩の一枚岩からなる島で、北側の湖底から大量の古代土器が見つかっていることからも、この島自体が信仰の対象だったことがわかる。神社の本殿は伏見桃山城の社殿を一部移築したといわれ、国宝に指定されている。
・ぽっかり水に浮かぶ巨石が異彩を放つ日本三奇。
巨石信仰の痕跡は日本各地で見られるが、生石神社の石の宝殿は異彩を放っている。神代の昔、大穴牟遅(おおなむち)と少毘古那(すくなひこな)の二神が天津神の命で播磨国へと来た際に、石造りの宮殿を建てようとしたものの、一夜の工事で中止せざるを得なくなった。ところが未完成であっても二神の霊はここに鎮まると言明。以来、二神を祭神として石の宝殿はあり続ける。
【洞窟】鵜戸神宮(宮崎|日南)
・自然の神秘を感じる洞窟と絶景のコントラストが調和する。
雨や波など自然の力によって地中を溶食・浸食して生まれる洞窟は、神秘的な佇まいから畏敬の対象となることが多かった。洞窟内に鎮座する鵜戸神宮は、国定公園である日南海岸内でも風光明媚な鵜戸崎の突端に位置する。およそ1,000平米もの広大な洞窟は、主祭神である鸕鷀草葺不合命(うがやふきあえずのみこと)の産殿の址と伝えられる聖地。朱塗りの鮮やかな本殿が目を引く。
【島】竹生島神社(滋賀|長浜)
・琵琶湖に浮かび、島信仰を感じる存在。
聖なる島といえば嚴島神社のある宮島が有名だが、写真の竹生島神社は琵琶湖に浮かぶ竹生島にある。周囲2km程度の全島が花崗岩の一枚岩からなる島で、北側の湖底から大量の古代土器が見つかっていることからも、この島自体が信仰の対象だったことがわかる。神社の本殿は伏見桃山城の社殿を一部移築したといわれ、国宝に指定されている。
