FOOD
〈銀座レカン〉復活。どう新しくなった?
| Food | casabrutus.com | photo_Kayoko Aoki text_Taeko Terao editor_Rie Nishikawa
ビル建て替えのため2年4か月の間、休業していた〈銀座レカン〉がいよいよ再始動。老舗グランメゾンで高良康之シェフが表現する、日本のテロワールとは?
2017年6月1日、〈銀座レカン〉がリニューアルオープンした。1974年から営業を続ける同店は、ビル建て替えのため、2年以上もの長期休業に入っていた。1966年創業の銀座〈マキシム・ド・パリ〉も幕を閉じ、これぞクラシックフレンチ! を体現するアールヌーヴォー調のレストランが2軒ともクローズしたことは、フランス料理ファンに大きな衝撃を与えた。では、新生〈銀座レカン〉はどう変わったのか?
銀座通りに面したエントランスで出迎えられたゲストが通されるウェイティングバーはご覧の通り、昔からのイメージそのまま。絨毯は赤く、「宝石箱」という意味の店名を彷彿とさせるシャンデリアやアールヌーヴォー調の鏡は前店にあったもの。名店は古くからの顧客の気持ちを裏切らない。
しかしインテリアデザイン、食器、カトラリーに至るまで大幅に変わったという。メインダイニングはかつての赤×黒から、パールカラー×ベージュのやわらかな印象に変化したが、卓上に置かれた一輪挿しのバラといい、レカンイズムともいうべき筋が一本通っている。
一番変わったのは料理かもしれない。さらにパワーアップしたのである。2年4か月の休業期間、週2回ペースで日本各地で、災害のチャリティを含むイベントや講習会に取り組んだことから、料理人として大きく成長するきっかけとなったという。
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