FOOD
巨匠、フィリップ・コンティチーニによるパティスリー割烹。世界1号店がGINZA SIXに!
| Food | casabrutus.com | photo_Kayoko Aoki text_Taeko Terao editor_Rie Nishikawa
パティシエ界のカリスマ、フィリップ・コンティチーニがついに自分の名前を冠した店をオープン。本拠地であるパリに先駆けて、その1号店を開いたのは東京・銀座だった。
フィリップ・コンティチーニ。パティスリー界のみならず、ガストロノミーの世界にくっきりと足跡を残すパティシエだが、日本ではまだ知る人ぞ知る存在だ。しかしグラスデザート「ヴェリーヌ」を世に送り出した人物といえば、スイーツ好きなら、その名にピンとくるかもしれない。そんなスター・パティシエが、近々オープン予定のパリ店に先駆け、〈GINZA SIX〉に世界初となる自身の店、カフェとブティックを併設する〈PHILLIPPE CONTICINI(フィリップ・コンティチーニ)〉をオープンした。
コンティチーニは1963年、フランス生まれ。17歳のとき、料理人見習いとして2ツ星レストランでキャリアをスタートし、その後パティシエに。1986 年〜1998年までパリで兄とともにレストラン〈ラ・ターブル・ダンヴェール〉を経営しつつ、シェフパティシエを務め、『ミシュラン』や『ゴー・ミヨ』などの評価本を賑わした。
そして1994年、小さなガラスの器に垂直にクリームやムース、フルーツ、ジュレなどを重ねた「ヴェリーヌ」を提案。中身がひと目でわかるビジュアルや、層を成すことで味わいをコントロールできる構造の新しさが受け、ヨーロッパ各地、アメリカ、日本を含むアジアでも大ブレイク。ガストロノミー界隈で知られる存在となった。だが、自身のシグニチャーともいえる「ヴェリーヌ」は今回の店では封印。大きなグラスを使ったパフェにその名残を止めるのみ。代わりにオンメニューするのはカラフルで華やかなヴェリーヌとは対極ともいえるような色味を抑えた品々である。
そして1994年、小さなガラスの器に垂直にクリームやムース、フルーツ、ジュレなどを重ねた「ヴェリーヌ」を提案。中身がひと目でわかるビジュアルや、層を成すことで味わいをコントロールできる構造の新しさが受け、ヨーロッパ各地、アメリカ、日本を含むアジアでも大ブレイク。ガストロノミー界隈で知られる存在となった。だが、自身のシグニチャーともいえる「ヴェリーヌ」は今回の店では封印。大きなグラスを使ったパフェにその名残を止めるのみ。代わりにオンメニューするのはカラフルで華やかなヴェリーヌとは対極ともいえるような色味を抑えた品々である。
すぐれたクリエイターであるコンティチーニは常に時代を切り拓いていくパイオニアだ。少し前までフランス菓子の主流はいくつものムースやジュレ、生地を何層にも重ね、華やかな飾り付けを施したものだった。そのように複雑な菓子にはいくつものパーツ、いくつもの工程が必要となり、その分、素材の鮮度が失われ、また、「今、何を食べているのか」が食べ手に伝わりづらくなる。21世紀におけるフランス菓子のおいしさとは何か。その真髄を探った結果、「古典の再構築」というテーマのもとに、粉とバターを主役とするシンプルな焼き菓子に行き着いた。
Loading...
Loading...
