FOOD

小寺慶子のレストラン予報｜神泉〈立食型破離〉

『カーサブルータス』2025年6月号より

May 12, 2025 | Food | RESTAURANT FORECAST | photo_Kenya Abe text_Keiko Kodera

通っチャイナ！と友人にすすめたくなるでしょう。

大海老とナッツ芒果マヨネーズ和え890円（手前）、蛍烏賊のネギ山椒ソース790円。

自家製辣油と中国野菜のナポリタン990円。締めにぴったりな炭水化物も。

町、ガチに続いて中華の新しいトレンドは立ち!?　そう予感させる〈立食型破離〉は、本格中華を立ち飲みスタイルで楽しむことができると人気の、自由が丘〈起率礼〉の姉妹店。オーナーの正木勇貴さんが、ひとりでも気軽に通うことができる店をイメージして作ったL字形カウンターのみの空間では、中華をベースにアレンジを加えた料理を提供する。前菜、点心、炒め物など20種前後の料理は小皿で提供されるものがほとんど。

四川の椒麻ソースの辛みを抑え、ボイルした蛍烏賊に合わせた一品などをつまみながら、キッチンの調理風景を眺めれば食欲も増進。ちょっと一杯のつもりがお腹いっぱいになるまで食べて飲んでしまうのもご愛嬌だ。マンゴーピューレの甘みやナッツの香ばしさが後を引く “海老マヨ” 、自家製辣油で作る中国野菜たっぷりのナポリタンなど、形無しにならない型破り感もあっぱれ。酒の種類も紹興酒にナチュラルワインと豊富で、思わずスタンディング（すでに立っているけれど）オベーションを捧げたくなる。

オープンは4月8日。水出しした台湾茶のお茶割りを4種用意するなど、アルコールメニューにもオリジナリティが。

［予算］2,500円～
ひとりで2皿、軽く1杯の目安。ナチュラルワインはグラスのみの提供。790円～。

［予約］基本的に不可
週末は開店と同時に満員になることも珍しくないので、店を訪れる前に電話で空き状況の確認を。

［ドレスコード］カジュアル
仕事終わりや会食前にスーツで、ももちろんOK。荷物は極力少なめに。足が疲れにくい靴がベター。