FOOD
京のおやつと箸休め|うらら。
| Food | a wall newspaper | photo_Kunihiro Fukumori text_Shoko Nishimura
創業180余年という老舗の菓子司が桜の時季だけ販売している菓子。ほのぼのとした色と形で春の息吹を伝える。
御池通と寺町通が交差する南西の角に店を構える天保3(1832)年創業の菓子司。目の届く範囲で丁寧な商いを続けるために今もホームページは開設しておらず、ご主人自らが菓子や花を飾りつけるショウウィンドーがお店の顔になっている。扱う菓子の中には数週間で終わってしまうものもあり、この《うらら》もそのひとつ。販売時期は、はっきり決まっていないが、毎年、桜の便りが聞かれるようになると店頭に並び、桜から新緑に変わる頃、終了となる。
餡玉に砂糖衣をかけた「松露」という昔ながらの菓子で、まわりを少しくぼませて緑をあしらったデザインといい、菓銘といい、なんとも風雅。二色を組み合わせ、蝶の干菓子を添えるだけで、都の春の景色となる。この《うらら》が終わってしばらくすると今度は《かきつばた》という菓子がお目見え。自然のうつろいとともに菓子も少しずつ初夏へと向かう。
餡玉に砂糖衣をかけた「松露」という昔ながらの菓子で、まわりを少しくぼませて緑をあしらったデザインといい、菓銘といい、なんとも風雅。二色を組み合わせ、蝶の干菓子を添えるだけで、都の春の景色となる。この《うらら》が終わってしばらくすると今度は《かきつばた》という菓子がお目見え。自然のうつろいとともに菓子も少しずつ初夏へと向かう。

亀屋良永
かめやよしなが 代表銘菓の《御池煎餅》や棹ものの羊羹、生菓子も扱う。《うらら》は本店だけで販売。
京都市中京区寺町通御池西南角 TEL 075 231 7850。8時〜18時。日曜、第1・第3水曜休。