FOOD
トップシェフの絶品テイクアウト〈Scene KAZUTOSHI NARITA〉と〈BGM COFFEE & VIBES〉|寺尾妙子のNEWSなレストラン
February 28, 2021 | Food | casabrutus.com | photo_Kayoko Aoki text_Taeko Terao editor_Rie Nishikawa
長年、ミシュラン星つきフレンチでシェフパティシエを務めてきた成田一世のパティスリー&ブランジェリー〈Scene KAZUTOSHI NARITA〉が麻布十番に、1ツ星フレンチ〈Ode〉生井祐介がコーヒースタンド〈BGM COFFEE & VIBES〉を広尾にオープン。そこには次元の違うテイクアウトの世界があった。
アジアNo.1パティシエの店〈Scene KAZUTOSHI NARITA〉
麻布十番にオープンした〈Scene KAZUTOSHI NARITA(シーン カズトシ・ナリタ)〉はパンとスイーツの店。シェフパティシエの成田一世は、世界有数のパティシエ。NYの星つき店で腕を奮っていた2007年にはNYタイムズが選ぶパンとデザート部門のベストNY賞を受賞。銀座のミシュラン2ツ星〈エスキス〉時代にはアジアのベストパティシエに選出されている。
「ここはグラン・メゾン」と成田は言いきる。つまり、フレンチの高級レストランだというのである。確かにどれをとっても、そのクオリティは星付きレベルの感動がある。
「ここはグラン・メゾン」と成田は言いきる。つまり、フレンチの高級レストランだというのである。確かにどれをとっても、そのクオリティは星付きレベルの感動がある。
パンはカットして断面を見てから味わうと、さらにそのすごさがわかる。「生搾りクリームパン」はあまりのクリームのボリューム感と生地の薄い感じから、てっきり生地の厚さ1mm程度かと思いきや、上部は2cm弱の厚みがある。
「クロワッサン」も衝撃の一品。まず、断面が蜂の巣のような網目状が美しい。オーブンなどで温めると、噛んでサクッと音を立てた瞬間、バターの風味が口いっぱいに広がり、生地は雪のように溶けていく。
「ブリオッシュ生地は厚みがあってもそれを感じさせないほど、極限までフワフワに仕上げています。クロワッサンは国産の普通のバターを使っていますが、牛乳を濃縮、発酵させてつくったバターミルクで生地をこねることで、華やかな風味を出しています。あとは発酵の工夫」(成田)。
「クロワッサン」も衝撃の一品。まず、断面が蜂の巣のような網目状が美しい。オーブンなどで温めると、噛んでサクッと音を立てた瞬間、バターの風味が口いっぱいに広がり、生地は雪のように溶けていく。
「ブリオッシュ生地は厚みがあってもそれを感じさせないほど、極限までフワフワに仕上げています。クロワッサンは国産の普通のバターを使っていますが、牛乳を濃縮、発酵させてつくったバターミルクで生地をこねることで、華やかな風味を出しています。あとは発酵の工夫」(成田)。
現在、パンは約30種、生ケーキはシーズンごとに2〜3種類をラインナップ。春先は、埼玉で朝摘まれたばかりのイチゴ、あまりんを主役にした2品が店頭に並ぶ。甘酸っぱい果実の魅力満開のショートケーキは、味わいや食感が繊細なバランスでまとめられ、まさに星つきレベル。
「グラン・メゾンの食事はレストランでしか体験できません。でも、この店のパンやケーキを持ち帰れば、ご自分の好きなシーンに合わせてグラン・メゾンの味を楽しむことができるんです」(成田)。
バレンタイン前後はボンボン・ショコラが並び、夏にはアイスクリームなど氷菓も登場する予定だとか。季節ごとのシーンに合わせて楽しみたい。
バレンタイン前後はボンボン・ショコラが並び、夏にはアイスクリームなど氷菓も登場する予定だとか。季節ごとのシーンに合わせて楽しみたい。
〈Scene KAZUTOSHI NARITA(シーン カズトシ・ナリタ)〉
東京都港区麻布十番2-3-12 ベルフォーレ麻布1F TEL 03 6435 4180。9時〜20時。無休。バゲット300円、食パン850円、ボンボン・ショコラ3個入1,150円など(以上、税別)。2020年12月オープン ※2022年2月追記:2021年12月閉店
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illustration Yoshifumi Takeda
寺尾妙子
てらお たえこ 食ライターとして雑誌やWEBで執筆。好きな食材はごはん、じゃがいも、トリュフ。現在、趣味の茶の湯に邁進中。