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バイオ×AI。最新テクノロジーを駆使した〈ニュートラルワークス.〉のモノづくり。
December 20, 2024 | Fashion, Design | PR | photo_Kenya Abe text_Ku Ishikawa
次世代素材「Brewed Protein」と生地のロスを削減するAI技術「SYN-GRID」。〈ニュートラルワークス.〉が共同開発する2つの先端技術と人間の手仕事が交わることで生まれたのが《UZUMAKI/ BREWED PROTEIN ANORAK》です。その製造過程を、〈ゴールドウイン 富山本店〉にある工場で追いました。
〈ゴールドウイン〉が2016年にスタートした〈NEUTRALWORKS.〉。日常とスポーツの境界線を取り払い、機能性とデザインを両立させたウエアを生み出してきたブランドが、次世代のサステナブル素材に着手した。
2024年12月20日に発売される《UZUMAKI/ BREWED PROTEIN ANORAK》。その名の通り、素材に使われるのは「Brewed Protein™ファイバー」だ。植物由来の原料を微生物発酵プロセスで生み出す、まさに“未来の糸”。手掛けたのは、日本のバイオテクノロジー企業Spiber社。これまで動物や石油由来に頼ってきた繊維産業に、革新的な選択肢を提示するユニコーン企業である。
2024年12月20日に発売される《UZUMAKI/ BREWED PROTEIN ANORAK》。その名の通り、素材に使われるのは「Brewed Protein™ファイバー」だ。植物由来の原料を微生物発酵プロセスで生み出す、まさに“未来の糸”。手掛けたのは、日本のバイオテクノロジー企業Spiber社。これまで動物や石油由来に頼ってきた繊維産業に、革新的な選択肢を提示するユニコーン企業である。
しかし、プロのスポーツ選手向けにもユニフォームを提供する〈ゴールドウイン〉が求める素材の強度、柔軟性、軽さの基準を達成するのは容易ではなかったそう。サンプルが届くたびに、繰り返されるテスト。洗い、引き伸ばし、電子顕微鏡で確認する生地の“癖”。未知だからこそ、問題の理由を突き止め、改良を重ねる必要があり、その過程は両者がタッグを組み、何年にも及んだという。天然でも化学でもない、新しい素材との共存は〈ニュートラルワークス.〉にとっても、大きな挑戦だったのだ。
ようやく完成したそれは、「Brewed Protein™ファイバー」にウールとナイロンを混紡した生地。この混紡率も、混紡する素材も、手探りで両者が見つけたものである。
ようやく完成したそれは、「Brewed Protein™ファイバー」にウールとナイロンを混紡した生地。この混紡率も、混紡する素材も、手探りで両者が見つけたものである。
洋服作りにおいて重要な工程のひとつが「パターン」。この伝統的な技術にも、先端テクノロジーの波が押し寄せている。〈ニュートラルワークス.〉が手を組んだのは、日本のファッションテック企業Synflux社。共同プロジェクト「SYN-GRID」は、素材廃棄に真正面から向き合う。
AIアルゴリズムと3D技術を用いた設計。その目的は、裁断時に出る「廃材」を可能な限りゼロに近づけること。例えば《UZUMAKI/ BREWED PROTEIN ANORAK》では、型紙を作る段階からこの技術を導入。従来のパターンが「動きやすさ」を追求する人間の手によるものなら、AIのパターンは「生地のロスを減らす」という一点に集中し、人間には到底思いつかない“異形”のデザインを提案してくるという。
しかし、それでは終わらずに、AIのアウトプットに対し、人間がフィードバックを重ねてゆく。そこには、テクノロジーだけでは辿り着けない、服の「美しさ」や「機能性」があるからだ。
人とAIの両者が歩み寄りながら、完成した理想の洋服は、通常では20〜30%という裁断の残端が、10%台まで減少するそう。廃棄を減らし、未来の素材を最大限に活かす。AIの精度と人間の感性が共鳴することで、服作りの“次のスタンダード”をつくろうとしている。
AIアルゴリズムと3D技術を用いた設計。その目的は、裁断時に出る「廃材」を可能な限りゼロに近づけること。例えば《UZUMAKI/ BREWED PROTEIN ANORAK》では、型紙を作る段階からこの技術を導入。従来のパターンが「動きやすさ」を追求する人間の手によるものなら、AIのパターンは「生地のロスを減らす」という一点に集中し、人間には到底思いつかない“異形”のデザインを提案してくるという。
しかし、それでは終わらずに、AIのアウトプットに対し、人間がフィードバックを重ねてゆく。そこには、テクノロジーだけでは辿り着けない、服の「美しさ」や「機能性」があるからだ。
人とAIの両者が歩み寄りながら、完成した理想の洋服は、通常では20〜30%という裁断の残端が、10%台まで減少するそう。廃棄を減らし、未来の素材を最大限に活かす。AIの精度と人間の感性が共鳴することで、服作りの“次のスタンダード”をつくろうとしている。
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