いち早くパリに愛された髙田賢三の仕事を追う展覧会が、東京オペラシティ アートギャラリーで開催中。
August 4, 2024 | Fashion, Design | casabrutus.com | photo_Satoshi Nagare text_Yoshinao Yamada
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会場の入り口には髙田のシグネチャーの一つ、花柄をあしらったグラフィックが用いられる。
ファッションへの目覚め、日本での学び、パリへの渡航など、めまぐるしい動きを見せた髙田の活動を丹念に紹介する。
髙田はショーのフィナーレでウエディングドレスを発表し、そのシーズンの集大成とした。これは1982-1983AWに発表された花をテーマとするドレスで、ピンクの薄い生地に20種類以上の花柄のリボンを縫い合わせている。
会場ではそのリボンの美しさ、そしてそれらをつなぎ合わせる技術の高さが間近に見られる。これは髙田がパリに着いてから買い集めていたもので、全長200メートルのリボンを使ったといわれる。
髙田は男子学生を受け入れるようになったばかりの文化服装学院に入学し、デザイナーの登竜門である「装苑賞」を在学中に受賞。その際の作品がこちら。髙田の同期生には、コシノ・ジュンコ、松田光弘、金子功などがおり、「花の9期生」と呼ばれた。
会場は髙田の足跡を追う年表とともに会場を構成する。時代が大きく変化するなかで、それをいち早く読み解きながらファッションとして表現していった髙田の先見性が感じられる。
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