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アートを纏い生まれ変わった〈セリーヌ表参道〉へ。
『カーサ ブルータス』2023年10月号より
September 9, 2023 | Fashion, Architecture, Art | PR | photo_Masaki Ogawa text_Akane Maekawa
硬質的な空間にアートが溶け込む〈セリーヌ表参道〉。フロアを拡張しリニューアルした新生ブティックに、エディ・スリマンが仕掛ける新たな世界観が広がる。
⚫︎エディ・スリマンのキュレーションが冴えるアートな空間。
7月、〈セリーヌ表参道〉が、地下1階のワンフロアを拡張した大規模な改修を経て、リニューアルオープンした。3フロアからなる新コンセプトストアは、エディ・スリマンが2019年のリニューアル時に掲げた「ブルータリズム」のデザインを基盤としつつ、アートを纏い、さらにエディ流へと進化させたものとなった。
「ブルータリズム」とは、装飾や意匠を排し、打ち放しのコンクリートやガラスなど、素材そのものの質感を強調した1950年代に見られた建築様式。エディは、これを現代のデザイン言語へと置き換え、クロムメタルやゴールドブラス、天然石、ガラスパネルをインテリアや什器に使用。これらの素材を象徴的に用い、ブティック全体が巨大な彫刻となる洗練されたストイックな空間を作り上げた。
「ブルータリズム」とは、装飾や意匠を排し、打ち放しのコンクリートやガラスなど、素材そのものの質感を強調した1950年代に見られた建築様式。エディは、これを現代のデザイン言語へと置き換え、クロムメタルやゴールドブラス、天然石、ガラスパネルをインテリアや什器に使用。これらの素材を象徴的に用い、ブティック全体が巨大な彫刻となる洗練されたストイックな空間を作り上げた。
今回のリニューアルでの最大の特徴は、その研ぎ澄まされた空間に、エディがキュレーションしたアート作品が溶け込むように常設されている点だ。旗艦店をはじめとする各国の主要なブティックでは、「セリーヌ アートプロジェクト」として、気鋭のアーティストの作品を紹介すべく、空間と一体となった展示を行ってきた。〈セリーヌ表参道〉では、4年前のリニューアル時に、1階奥の螺旋階段中央にカナダ人アーティスト、エレーヌ・キャメロン=ウィアーの作品《Snake X》を常設。以来、エレーヌの彫刻は表参道店のシンボルとなってきた。
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