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サンローラン唯一無二のアイコン、ベティ・カトルーの世界を体感する展覧会。
November 24, 2022 | Fashion, Art, Design | PR | photo_Satoshi Nagare text_Akane Maekawa editor_Jun Ishida
イヴ・サンローランのファッションアイコンであり、クリエイションに絶大な影響を与えたベティ・カトルー。個性的な彼女のスタイルを通し、サンローランの美学を紐解く展覧会が東京・天王洲で開催されています。
イヴ・サンローランが自らの「片割れ」と呼び、彼のスタイルを体現するファッションアイコンとしてミューズであり続けたベティ・カトルー。クリエイションに影響を与え続けた彼女のワードローブとともに、サンローランの世界を紐解く展覧会が、パリ、上海に続き、東京へとやってきた。キュレーションを手がけたのは、クリエイティブ・ディレクターのアンソニー・ヴァカレロ。展覧会では、アンソニーの視点を通し、サンローランの過去と現在を繋ぐベティの魅力を探求する。
イヴとベティが出会ったのは1967年。パリのモンパルナスにあるナイトクラブ〈ニュージミーズ〉でのことだった。ベティのアンドロジナスな雰囲気に魅了され、イヴが声をかけたのがはじまりだったという。男性用のジャケットにジーンズ、それが彼女のお決まりのスタイルだった。ちょうどその前年、イヴは、後に《ル・スモーキング》として知られる女性のためのタキシードルックを発表。男性のワードローブを女性の装いに取り込みファッション界に革命をもたらしていた。彼女が纏う雰囲気は、当時、彼が作り上げた女性像そのものだったのだ。以来、ふたりは毎晩のようにパーティーに明け暮れ、良いことも悪いことも共有し、性を超えた強い絆で結ばれるようになる。ファッションショーが終わるたび、ベティはずらりと並ぶサンローランのショーピースから気に入ったアイテムを選び、彼女のワードローブへと加えていった。自身がデザインした服に新たな感性を吹き込む彼女の着こなしに、イヴは刺激を受けたという。30年以上にわたり構築してきたベティが所蔵するサンローランの服は500点以上にものぼり、それらは2019年にピエール・ベルジェ=イヴ・サンローラン財団に寄贈されることとなる。
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