DESIGN
皆川 明×アンヌ・ブラックがコラボした新作陶器に夢中!
November 9, 2017 | Design, Art, Fashion | casabrutus.com | photo_Kenya Abe text_Masae Wako
〈ミナ ペルホネン〉のデザイナー皆川 明とデンマークの人気陶芸家アンヌ・ブラック。二人の協働による美しい陶器作品が11月10日より〈call〉にお目見えする。その全貌を、貴重な制作現場とともにご紹介!
シンプルで温かなフォルムと力強い土のマテリアル。加えて、胸がキュンとなる愛らしさ!〈ミナ ペルホネン〉デザイナーの皆川 明と、デンマークで人気ナンバーワンの呼び声高い陶芸家アンヌ・ブラックの協働による、新しい陶器がお目見えする。11月10日に表参道のショップ〈call〉で初披露となる作品は、アンヌが形をつくり皆川が装飾を施したもの。北欧の土のゴツゴツした質感を生かしたフラワーベースや、人の顔を描いたプレートなど、どれも手仕事の美しさを宿す1点ものだ。
ファッションを軸にさまざまなものづくりに挑戦している皆川は、6年前から多治見の陶作家・安藤雅信の工房に通い、継続的に協働作品を手がけている。いっぽうのアンヌは2001年にデビューした実力派。シンプルな造形ながら手仕事の味わいをもつプロダクトが高く評価されている。アンヌのお店〈black〉でミナ ペルホネンの服を扱うようになったことから親交が生まれ、昨年冬、デンマークの工房で協働制作を初敢行。ものづくりの現場を知人に公開しながら制作するワークショップを試みた。創作のテーマは “Forest In the Ocean”。「日本とデンマーク、お互いに共感できる景色が浮かぶといいなあと考えたモチーフです」と皆川は言う。
ファッションを軸にさまざまなものづくりに挑戦している皆川は、6年前から多治見の陶作家・安藤雅信の工房に通い、継続的に協働作品を手がけている。いっぽうのアンヌは2001年にデビューした実力派。シンプルな造形ながら手仕事の味わいをもつプロダクトが高く評価されている。アンヌのお店〈black〉でミナ ペルホネンの服を扱うようになったことから親交が生まれ、昨年冬、デンマークの工房で協働制作を初敢行。ものづくりの現場を知人に公開しながら制作するワークショップを試みた。創作のテーマは “Forest In the Ocean”。「日本とデンマーク、お互いに共感できる景色が浮かぶといいなあと考えたモチーフです」と皆川は言う。
今回紹介するのは、その第二回として東京で行われた共作の様子だ。作品は2タイプある。ひとつは、アンヌがデンマークの土を使ってあらかじめ成形&素焼きした陶器に、皆川が絵付けを施すもの。もうひとつは、日本の信楽の土を使い、この場でアンヌが成形し、皆川が即興で装飾をつけるもの。アンヌは「触るのも使うのも今日が初めて」という土を捏ねて手びねりで形をつくり、皆川は、そこに鎬(しのぎ/縞状の線刻)や掻き落とし(ヘラや櫛で表面をひっかく)で模様をつけていく。
「会話を沢山交わすわけではないのですが、お互いがつくるものを頭や目の片隅で感じながら、安心した気持ちで制作に臨んでいます」とアンヌがいえば、皆川も「そうですね。自分自身の作業に没頭できる静かな交流が心地いい。絵付けも装飾もほとんど “考え出す” 必要はなくて、アンヌがつくるシェイプや質感を見ると自然に浮かんでくるんです」。
互いに相手を信頼し、自由に制作している雰囲気が伝わってくる。実は皆川が「顔」を描いたプレートは、アンヌが「森の木」のつもりで成形したものだった…という即興ならではの作品も!
初めて触れる土なのに、するすると自分らしい形をつくりあげるアンヌもさすがだし、ヘラや筆で装飾を施す手にほとんど迷いのない皆川もまた凄い。「しっかりした “質量” を感じる形がアンヌの特徴だと感じたので、僕もしっかりした強い線で表情をつくりたいと思いました」と皆川。「最近、ファッションの場でも、もっと直感的で自由な感覚を作品のマテリアルやシェイプに落とし込むことが大切な気がしているんです。もしかしたら、ここ数年陶芸の世界に触れてきた体験が、少なからず影響しているのかもしれませんね」
こうして成形&絵付けが終わった器は東京の窯で焼かれ、11月10日から展示販売がスタート。質感の美しいフラワーベースもキュートな “森の顔” も数に限りあり。どうぞお早目に!
「会話を沢山交わすわけではないのですが、お互いがつくるものを頭や目の片隅で感じながら、安心した気持ちで制作に臨んでいます」とアンヌがいえば、皆川も「そうですね。自分自身の作業に没頭できる静かな交流が心地いい。絵付けも装飾もほとんど “考え出す” 必要はなくて、アンヌがつくるシェイプや質感を見ると自然に浮かんでくるんです」。
互いに相手を信頼し、自由に制作している雰囲気が伝わってくる。実は皆川が「顔」を描いたプレートは、アンヌが「森の木」のつもりで成形したものだった…という即興ならではの作品も!
初めて触れる土なのに、するすると自分らしい形をつくりあげるアンヌもさすがだし、ヘラや筆で装飾を施す手にほとんど迷いのない皆川もまた凄い。「しっかりした “質量” を感じる形がアンヌの特徴だと感じたので、僕もしっかりした強い線で表情をつくりたいと思いました」と皆川。「最近、ファッションの場でも、もっと直感的で自由な感覚を作品のマテリアルやシェイプに落とし込むことが大切な気がしているんです。もしかしたら、ここ数年陶芸の世界に触れてきた体験が、少なからず影響しているのかもしれませんね」
こうして成形&絵付けが終わった器は東京の窯で焼かれ、11月10日から展示販売がスタート。質感の美しいフラワーベースもキュートな “森の顔” も数に限りあり。どうぞお早目に!
『Forest in the Ocean』
〈call〉