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フェイ・トゥーグッドと〈ノリタケ〉の共作が早くも話題に。今をときめく彼女にインタビュー!
DESIGN

フェイ・トゥーグッドと〈ノリタケ〉の共作が早くも話題に。今をときめく彼女にインタビュー!

| Design | casabrutus.com | photo_Takuya Neda   text_Takahiro Tsuchida

デザイナーのフェイ・トゥーグッドが、1904年に名古屋で創立した〈ノリタケ〉とコラボレーション。制作現場を訪ねて作業中の彼女にインタビューしました。その作品はミラノデザインウィークでも大きな話題に。

マスターペインターがグリーンのレイヤーを担当し、トゥーグッドが薔薇を描いて完成した新作《ROSE》。
マスターペインターがグリーンのレイヤーを担当し、トゥーグッドが薔薇を描いて完成した新作《ROSE》。
作業の合間に〈ノリタケ〉のテーブルウェアでアフタヌーンティーを楽しむトゥーグッド。
作業の合間に〈ノリタケ〉のテーブルウェアでアフタヌーンティーを楽しむトゥーグッド。
この作品はエディション6点のみの販売。トゥーグッドとマスターペインターのサインが入る。
この作品はエディション6点のみの販売。トゥーグッドとマスターペインターのサインが入る。
マスターペインターがグリーンのレイヤーを担当し、トゥーグッドが薔薇を描いて完成した新作《ROSE》。
作業の合間に〈ノリタケ〉のテーブルウェアでアフタヌーンティーを楽しむトゥーグッド。
この作品はエディション6点のみの販売。トゥーグッドとマスターペインターのサインが入る。
ここ数年の間に、世界で最も活躍するデザイナーの仲間入りを果たしたイギリスのフェイ・トゥーグッド。家具、洋服、インテリアなど幅広い領域を手がける彼女は、アーティスティックで斬新な作風が魅力だ。そんなトゥーグッドが120年以上の歴史をもつ陶磁器ブランド〈ノリタケ〉とコラボレーションするため、名古屋にある本社工場を訪れたのは今年2月のこと。去年、〈ノリタケ〉からコンタクトがあり、その歴代の製品を掲載した書籍を贈られてすぐにシンパシーを感じたのだという。

「書籍を見ると、ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館やパリの装飾美術館に展示されている陶磁器と同じクオリティーなのは一目瞭然でした。また多くのテーブルウェアには植物や自然が描かれています。私がデザインする上で大切にしているのは風景、素材、彫刻という3つの要素なので、共通するところがあったのです」

〈ノリタケ〉は、まず今年4月のミラノデザインウィークに向けて作品を制作してほしいと依頼した。そのモチーフとしてトゥーグッドが選んだのは赤いバラだ。

「私はロンドン郊外にある家のガーデンにイングリッシュローズを集めて育てています。その風景を磁器に描くことにしました。今回、〈ノリタケ〉のミュージアムを案内され、そのオールドノリタケとと呼ばれる初期の作品の多くにバラが描かれていることを知りました。運命的な偶然です」
今回、制作したアートピースにはすべて限定品のため手書きのサインを入れている。
今回、制作したアートピースにはすべて限定品のため手書きのサインを入れている。
絵付けの見本としてノリタケに送られたドローイング。
絵付けの見本としてノリタケに送られたドローイング。
ノリタケの最高峰のコレクションを手がけるマスターペインターとは互いに尊敬する関係に。
ノリタケの最高峰のコレクションを手がけるマスターペインターとは互いに尊敬する関係に。
プレートに大胆に筆を走らせるトゥーグッド。
プレートに大胆に筆を走らせるトゥーグッド。
今回、制作したアートピースにはすべて限定品のため手書きのサインを入れている。
絵付けの見本としてノリタケに送られたドローイング。
ノリタケの最高峰のコレクションを手がけるマスターペインターとは互いに尊敬する関係に。
プレートに大胆に筆を走らせるトゥーグッド。
今回、トゥーグッドの滞在中に制作されたのは5種類のアートピース。彼女の下絵に基づいて〈ノリタケ〉のマスターペインターが絵付けをし、さらにトゥーグッド自身が上絵付けを行って完成する。いずれも数量限定のエディションピースまたはユニークピースだ。下絵については、紙に描いたドローイングを事前に〈ノリタケ〉に送り、社内の工場ですべてスタンバイしてあった。

「絵付け用の各種の筆、顔料、オイルなど必要な道具が完璧に揃えられ、下絵もイメージ通りでした。水彩や油彩と、磁器の絵付けは描き方がまったく違います。ドローイングをそのまま再現することはできないので、マスターペインターに教えてもらいながら作業を進めました」

〈ノリタケ〉で最高峰の技術をもつマスターペインターのような腕前を、トゥーグッドがすぐに体得することはできない。しかし彼女のドローイングやペインティングには、デザインに通じる魅力と迫力がある。両者の異なる持ち味は、ひとつひとつの作品のなかで独特のミックスを見せることになった。

「彼らが注意深く、時間をかけて、精緻に絵筆を動かしていくのに対し、私はいちばん太い筆をグルグル動かして描く。やんちゃな子どもみたいなものです。お互いに学び合う関係が結果としてよかったのだと思います」
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