DESIGN
エルワン・ブルレックにインタビュー! 人間工学に基づき心地よく動く新作チェアの秘密とは?
『カーサ ブルータス』2025年5月号より
| Design | a wall newspaper | text_Yoshinao Yamada
個人での活動を始めたエルワン・ブルレック。2つの動く椅子を携え、久しぶりの来日です。
兄のロナンとともに、数多くの名作家具を発表してきたデザイナーのエルワン・ブルレック。2023年から個別に作品を発表するようになって以来、初めての来日を果たした。人の動きに追従する2つの新しい椅子を携えたエルワンに、メーカーの異なる椅子それぞれの魅力を聞いた。
「まずはヴィトラから発表したばかりの《ミント》。座面と背もたれがそれぞれ独立して別に動くので、この椅子に座るとみな驚いた顔をします。けれど身体はすぐに理解する。人間工学は人の動きに大きな自由を与えるもの。それはデザインが目指すべきものでもある。けれど、いかにも人間工学的なデザインの椅子がカフェやダイニングにあったらどうだろう。エレガンスに欠け、精神的な快適さは失われるように思います」
座や背はプライウッドのほかに樹脂、布張りを揃え、脚はキャスターの有無も選べる。
「まずはヴィトラから発表したばかりの《ミント》。座面と背もたれがそれぞれ独立して別に動くので、この椅子に座るとみな驚いた顔をします。けれど身体はすぐに理解する。人間工学は人の動きに大きな自由を与えるもの。それはデザインが目指すべきものでもある。けれど、いかにも人間工学的なデザインの椅子がカフェやダイニングにあったらどうだろう。エレガンスに欠け、精神的な快適さは失われるように思います」
座や背はプライウッドのほかに樹脂、布張りを揃え、脚はキャスターの有無も選べる。
もうひとつはデンマークの〈ラーウィー〉から発表したラウンジチェア《アルバ》。V字形のスチールプレートがさまざまな姿勢を受け止め、適度にしなる。これまで雑貨をメインに扱ってきたブランド初の本格的な家具でもある。
「《アルバ》という奇妙な名は、木造家屋の屋根に架ける構造体の斜材を指すフランス語 “アルバレトリエ” に由来しています。デザインを考えるのと同時期に、ブルゴーニュにある農場をアトリエにリノベーションしていました。そこで屋根を修理しながら、シンプルな斜材が家屋全体を支えるという役割が、《アルバ》の構造とよく似ていることに気づいたんだ。この椅子は分解が簡単で、1つの箱にすべてを収めることもできる。流通も含め、クリエイティブなアプローチを心がけた椅子です」
座って驚きを体験してほしい。
「《アルバ》という奇妙な名は、木造家屋の屋根に架ける構造体の斜材を指すフランス語 “アルバレトリエ” に由来しています。デザインを考えるのと同時期に、ブルゴーニュにある農場をアトリエにリノベーションしていました。そこで屋根を修理しながら、シンプルな斜材が家屋全体を支えるという役割が、《アルバ》の構造とよく似ていることに気づいたんだ。この椅子は分解が簡単で、1つの箱にすべてを収めることもできる。流通も含め、クリエイティブなアプローチを心がけた椅子です」
座って驚きを体験してほしい。
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