DESIGN
古今東西 かしゆか商店【江戸簾の屏風】
『カーサ ブルータス』2025年4月号より
| Design | KASHIYUKA’s Shop of Japanese Arts and Crafts | photo_Keisuke Fukamizu hair & make-up_Masako Osuga editor_Masae Wako
日常を少し贅沢にするもの。日本の風土が感じられるもの。そんな手仕事を探して全国を巡り続ける、店主・かしゆか。今回訪ねたのは東京の台東区。優しい光が差し込む工房で、繊細な竹を編んで作る伝統工芸「江戸簾」と出会いました。
東京の下町、台東区千束にある工房〈田中製簾所〉。ガラス戸の内側に掛かっているのは竹で編まれた簾です。室内からは通りの風景がうっすらと透けて見え、自然光も入り込む。繊細で柔らかな佇まいにしばし見とれてしまいます。
「華やかな京簾に対して、装飾に凝らずシンプルで粋な雰囲気をよしとするのが江戸簾です」と教えてくれたのは、東京の伝統工芸品「江戸簾」の職人、田中耕太朗さん。竹ひごなどの材料作りから編みまでを一人で手がけています。
「華やかな京簾に対して、装飾に凝らずシンプルで粋な雰囲気をよしとするのが江戸簾です」と教えてくれたのは、東京の伝統工芸品「江戸簾」の職人、田中耕太朗さん。竹ひごなどの材料作りから編みまでを一人で手がけています。
古くは宮中の日よけや仕切りに使われた簾は、江戸時代には武家屋敷に、やがて庶民の住まいにも用いられるようになりました。特に家が密集していた江戸の町では、よそからの視線を遮る目隠しとして簾が重宝されたそうです。
Loading...
Loading...
