DESIGN
古今東西 かしゆか商店【行田足袋】
『カーサ ブルータス』2024年11月号より
November 8, 2024 | Design | KASHIYUKA’s Shop of Japanese Arts and Crafts | photo_Keisuke Fukamizu hair & make-up_Masako Osuga editor_Masae Wako
日常を少し贅沢にするもの。日本の風土が感じられるもの。そんな手仕事を探して全国を巡り続ける、店主・かしゆか。今回の行き先は日本有数の足袋の町と呼ばれる埼玉県行田市。熟練職人たちが作り上げる「行田足袋」と出会いました。
和服を着た時のぱりっとした気持ちよさを支えているのが、真っ白な足袋。その歴史を調べていたら、埼玉県行田市に「行田足袋」という伝統工芸品があると知りました。
「始まりは江戸中期。今の行田市にあたる忍藩周辺で木綿生産が盛んだったこともあり、武士の奥方や町人の副業として発展しました。明治期後半には庶民にも浸透。昭和初期には行田だけで8400万足の足袋を生産していたそうです」
「始まりは江戸中期。今の行田市にあたる忍藩周辺で木綿生産が盛んだったこともあり、武士の奥方や町人の副業として発展しました。明治期後半には庶民にも浸透。昭和初期には行田だけで8400万足の足袋を生産していたそうです」
そう話す〈きねや足袋〉代表の中澤貴之さんの案内で工場内へ。昔の足袋は紐で結ぶレースアップスタイルだったこと、足袋独特の留め具「コハゼ」は西欧の服のホックを参考にしたと思われること、昔も今もサイズが細分化されていて、同じ23cmの足袋でも足幅や甲の高さによって5、6種類揃うこと……などを教わった後は、ジャキジャキジャキと足踏みミシンの音が響く作業場を見学します。
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