DESIGN
古今東西 かしゆか商店【花ござの寝ござ】
『カーサ ブルータス』2024年9月号より
September 8, 2024 | Design | KASHIYUKA’s Shop of Japanese Arts and Crafts | photo_Keisuke Fukamizu hair & make-up_Masako Osuga editor_Masae Wako
日常を少し贅沢にするもの。日本の風土が感じられるもの。そんな手仕事を探して全国を巡り続ける、店主・かしゆか。今回訪ねたのは福岡県の柳川。畳の素材にもなるイグサを美しい色で染めて織る敷物、「花ござ」と出会いました。
畳の手触りやすがすがしい香りが大好きです。でも今の生活に取り入れるのは難しいだろうな、と思っていたところ、畳の材料になる植物、イグサで織る「花ござ」の存在を知りました。これなら現代の住宅やマンションでも使えそうです。
「花ござは1400年の歴史を持つ敷物。京都の法輪寺には、推古天皇が使っていた日本最古の花ござも伝わっているんですよ。イグサは断面に空気穴があって湿気を調整するので、熱がこもらない。夏にはもってこいなんです」
「花ござは1400年の歴史を持つ敷物。京都の法輪寺には、推古天皇が使っていた日本最古の花ござも伝わっているんですよ。イグサは断面に空気穴があって湿気を調整するので、熱がこもらない。夏にはもってこいなんです」
そう話すのは、1947年(昭和22)に福岡県の柳川で創業した〈松正〉の代表・松永正晴さん。
「花ござの特徴は、イグサを染色して文様を織り出すこと。まずはミネラルが豊富な土壌で育ったイグサを、泥に浸けて下地染めします。泥染めをしておくことで、その後の染色のムラを防ぎ、イグサ独特の香りも引き出すんです」
「花ござの特徴は、イグサを染色して文様を織り出すこと。まずはミネラルが豊富な土壌で育ったイグサを、泥に浸けて下地染めします。泥染めをしておくことで、その後の染色のムラを防ぎ、イグサ独特の香りも引き出すんです」
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