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古今東西 かしゆか商店【つづら】

『カーサ ブルータス』2024年6月号より

| Design | KASHIYUKA’s Shop of Japanese Arts and Crafts | photo_Keisuke Fukamizu   hair & make-up_Masako Osuga editor_Masae Wako

日常を少し贅沢にするもの。日本の風土が感じられるもの。そんな手仕事を探して全国を巡り続ける、店主・かしゆか。今回の訪問先は東京。呉服の町として栄えた日本橋人形町で、着物をしまう美しい箱「つづら」の職人と出会いました。

「着物を湿気や虫から守る衣裳箱は東京で生まれたんですね」とかしゆか店主が訪れたのは、東京で唯一つづらを作っている〈岩井つづら店〉。約160年前にかご屋として創業、つづら製作を始めて4代目の岩井良一さんと。
「着物を湿気や虫から守る衣裳箱は東京で生まれたんですね」とかしゆか店主が訪れたのは、東京で唯一つづらを作っている〈岩井つづら店〉。約160年前にかご屋として創業、つづら製作を始めて4代目の岩井良一さんと。
祖母から譲り受けた着物を楽しむようになったのは数年前から。そろそろ箪笥が必要かなと思っていた時、つづらの存在を知りました。

「つづらとは、竹を編んだかごに和紙を貼り、柿渋や漆を塗って仕上げた蓋付きの箱。元禄時代に葛籠屋甚兵衛という江戸の商人が考え、明治以降は庶民の間でも着物をしまうのに使われました」

そう話すのは日本橋人形町の甘酒横丁に店を構える〈岩井つづら店〉4代目の岩井良一さん。
Purchase No. 73【つづら】竹と和紙と漆で作る江戸生まれの衣裳箱。
Purchase No. 73【つづら】竹と和紙と漆で作る江戸生まれの衣裳箱。
「戦後は関東に250軒ほどつづら屋がありましたが、洋服中心の時代になって需要が減り、今、東京ではウチだけ。ただ、若い方の和装ブームもあって、興味を持ってくださる方も増えているんです」

確かに現代の住宅やマンションでも取り入れやすいサイズ感。着物の大敵になる湿気は竹や和紙が吸収してくれるし、漆も呼吸する素材なので通気性が保たれます。
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