DESIGN
古今東西 かしゆか商店【京扇子】
『カーサ ブルータス』2024年5月号より
May 8, 2024 | Design | KASHIYUKA’s Shop of Japanese Arts and Crafts | photo_Keisuke Fukamizu hair & make-up_Masako Osuga editor_Masae Wako
日常を少し贅沢にするもの。日本の風土が感じられるもの。そんな手仕事を探して全国を巡り続ける、店主・かしゆか。今回訪ねたのは、約300年続く京扇子の老舗〈白竹堂〉。和紙と竹骨で作る古都のしなやかな手仕事に出会いました。
品よく手軽に涼を取ることができる日本の扇子。中でも扇面の美しさに惹かれるのが “京扇子” です。
「平安時代前期の貴族たちは、木簡という木札に言葉を書いて贈り合いました。一説によると、その木札を束ねたのが扇子の起源。つまり想いを伝えるものだったのですね。今のような竹骨と紙の紙扇が登場したのは室町時代です」
「平安時代前期の貴族たちは、木簡という木札に言葉を書いて贈り合いました。一説によると、その木札を束ねたのが扇子の起源。つまり想いを伝えるものだったのですね。今のような竹骨と紙の紙扇が登場したのは室町時代です」
と教えてくださったのは、創業300年を超える京扇子の老舗〈白竹堂〉10代目の山岡駒蔵さん。京都市内の本店には、季節の草花を描いた和紙の扇子から西陣織やレースを使った生地扇子まで、さまざまな種類が並んでいます。
「京扇子作りは分業制。竹骨を作る、扇面(紙)に絵付けする、蛇腹に折る、紙と骨を組み立てる……と88の工程があるのが特徴です」
「京扇子作りは分業制。竹骨を作る、扇面(紙)に絵付けする、蛇腹に折る、紙と骨を組み立てる……と88の工程があるのが特徴です」
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